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5分間スケッチ「夏山の想い出」


 明けそうで今ひとつ明け切らない梅雨。
 そろそろ心はアルプスに飛ぶのだけど、なかなかタイミングがつかめず悶々としている。

ドヴォルザーク 「森の静けさ」
チェロ 長谷川陽子

 そこで過去の山行のスナップ写真を取り出して、想い出を「5分間スケッチ」でなぞりながら心をアルプスに遊ばせる。
 そうするうちに今年の夏山プランが自然に練られていく。
 それもまた山行の愉しみである。

『槍ヶ岳を背にして一休み』
ペンと水彩色鉛筆(絵を描く手帖)

『夕暮れの槍ヶ岳を遠望』
ペンと水彩色鉛筆(絵を描く手帖)


♣ ♣
「5分間スケッチ」は本来は山行の中で用いている方法だ。
 山行は時間と体力の勝負なので、じっくりと腰を落ち着けてスケッチをする余裕はない。
 小さなスケッチ帖にペンと色鉛筆だけで簡単に5分間(長くても10分間)程度でスケッチを終える。

 過去作品だが、これらもその方法で描いたものだ。

『北アルプス・三俣山荘』
水彩色鉛筆

『雲海を望む』 
ペン、水彩色鉛筆


『夏山シルエット・常念岳 2850n地点』
ダーマトグラフと色鉛筆


♣ ♣ ♣
 要するにスナップ写真や日記代わりのようなものなのでデッサンがどうの、色づかいがどうのと悩んでいるヒマはない。直感だけでザクザクと大胆に描いていくしかない。

『なぜ山に登るのかと問われても••••』
(ザイテングラートから穂高へ)
ペン、水彩色鉛筆(絵を描く手帖)

↑  これは山頂でくつろぎながら30分くらいかけて描いたと記憶している。

 しかし後に振り返る時、ただ写真や日記を眺め返すよりもその時の空気感や情感も含めて思い出せるので、やはり5分間スケッチは捨てがたい。