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勝ったも同然
老人なので今に至っても、紙のカレンダーと手帳でスケジュール管理している。
アナログであるが、今更スマホに予定を打ち込む気にはなれない。
いちいちカバンから、大きなスケジュール帳を出して、予定を確認したり書き込んだりする方がよほど手間がかかるし、何度かデジタルへ移行を試みたこともあったが、こればかりは如何ともしがたかった。
その上、長く教員をしていたので、カレンダーも手帳も4月始まりでないと座りが悪い。
昨年3月で、最後に教えていた専門学校とも縁が切れたので、もう年度にこだわる理由もない。
ただの区切りなので、いつでもいいのだが、やはり4月始まりでないとしっくりこないのはなぜだろう。
手帳に関しては、年度区切りのものがそろそろ売り出されるはずなので、今度都内に出た時にでも買ってこようかと思っている。
いちおうお気に入りのブランドがあって、これはあまりこだわりのない自分にしては珍しいことなのだが、もう20年来の付き合いだ。
一方、カレンダーはいちいち買わずに、ネットで適当なものを印刷して使っているのだが、考えてみればこっちも10年くらい同じサイトにお世話になっている。
意外と保守的なんじゃぁないかと自分で驚く。
カレンダーというのは生活習慣の基本だ。
そこが保守化しているというのはどうなのかなとも思う。
ただ、別にそんな大した話ではなくて、単にスマホの小さな文字が受け入れられなくて、枠の大きな手帳やカレンダーを選んでいるだけなのかもしれない。
この話に特に結論めいたものはない。
教員時代に、3年間持ち上がりで学年を担任してきて、最後の2月に入ると「うん、もう勝ったも同然だ」と、晴れ晴れと開放感があったのを思い出して書いた。