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機能する目標の作り✖️目標達成への手段けテぶれ

はじめに

2学期のはじめ、子どもたちが2学期頑張りたいことを一生懸命書いていた!
しかし、その目標は2学期末に覚えているだろうか?私の経験上、教師が何か仕掛けない限り覚えている子は少ない。また、2学期の大きな行事を目標にしている子も多く、終わってしまうと目標を失ってしまう。なかなか目標として機能していないのが現実だと思う。
そこで、機能する目標をつくるための私の仕掛け6を紹介する。

仕掛け1 大きな目標と小さな目標を立てる

私は今まで、学習面、生活面と目標を立てるというやり方をよく見てきた。しかし、私はそれを行っていない。私が行っていることは、どんな自分になりたいか大きな理想を目標として立てるようにしている。
なぜなら、子どもの中に「学習」と「生活」の目標を立てるよさが浸透していないように感じたからだ。肝心なことは、目標を達成した後の姿を想像させることだと思う。これが活力になる。
また、粘り強さはかけ算によって引き出されると言われている。そのかけ算とは
達成動機✖️見込み✖️達成後の喜び
である。だからこそどんな自分になるか想像して、達成後の喜びをイメージしながら達成動機を高めていきたい。

粘り強さを引き出すかけ算 ※1


だから「2学期末にこうなる!」そんな姿をはっきり想像させたい。
その後、大きな目標を達成するために、
「毎日けテぶれをやる」などの小さな目標を具体的にしていき大きな目標を達成できる環境を整えてあげることが大切だと考える。

仕掛け2 目標を話して明確に

仕掛け1で大きな目標を作る大切さは伝えたものの、なかなか簡単に作れるものではない。
そこで、大きな目標を作るために行なっていくのは自分がどんな自分になりたいか理解するためにQNKSである。
子どもたちはどんな自分になりたいか想像はしているものの、言葉にならないことが多い。だからこそ、具体的な話をたくさんして、たくさん聞いてどんな自分になりたいのかイメージを作っていく。
例えば、手を上げたい、テストで満点とりたい、説明できるようになりたいなど具体的な姿がイメージできると「もっと授業で活躍する」という少し抽象的な目標ができてくる。大きな目標は抽象的でよいと思う。
その大きな目標を達成するために小さな目標を具体的にかつ、いくつも設定していけばよいのだ。

仕掛け3 目標と手段の関係を捉え、フィードバック

目標を叶えるには目標を設定するだけでは達成しない。当然、手段もいる。また目標は手段にもなりえる。これを教師が理解することがまず大切だと考える。
大きな目標を達成するために、小さな小さな目標を何度も、いくつも達成する構図を捉え、小さな小さな目標を子どもに気付かせていきたい。
つまり、小さな小さな目標を子どもに気付かせるためのフィードバックが大切であり、目標をこまめに振り返ることも仕掛けていかなければいけない。
さらに、私は、目標は手段にもなることを子どもにも伝え、小さな小さな目標をたくさん達成していくことの大切さを伝えている。これについて、いつも以下の例え話で子どもに語っている。

大きな目標「ジャイアンは歌手になることが夢」
   「夢をを叶えるためにどうしたらいい?」
小さな目標「歌が上手に歌えるようにならないといけない」
  「歌が上手くなるにはどうしたらいい?」
もっと小さな目標「歌の練習をしないと」

masamasa

仕掛け4 目標チェンジ!

仕掛け4は小さな目標は達成したら、目標をアップデートさせ変えることが大切だと考える。そのため、大きな目標を達成するための小さな目標は1週間の目標として毎週月曜日に決め、金曜日に振り返るようにしている。

仕掛け5 手段の内容を洗い出す

月曜日に設定する目標はみんなが見れるようにしておくことで、どんな手段(けテぶれ)ができるかクラスに広げていくことができる。
こうすることで、そうじもけテぶれ、給食を時間内に食べるのもけテぶれ、当番もけテぶれ、係もけテぶれと大きな目標に向かって何ができるか広げていくことができると考える。

仕掛け6 予定を固定

大人も急な予定に対しては、目標を立てにくく、計画も立てにくい。逆に前もって予定が分かっているとそこに向かって逆算して計画しやすくなる。これは子どもも同じである。
だからこそ予定を決めれるところは決めた方がよい
本学級では、漢字テスト、係の振り返り、クラス会議などいつも同じ日に行うようにしている。
そうすることで、月曜日に漢字テストを目標にしたり、掃除を目標にしたりして、計画も立てやすくなると考える。

まとめ

大きな目標を達成するには、忍耐力と体力がいる。だからこそ、目標を細かくスモールステップにしていく。さらに、そのスモールステップは短期スパンで集中しやすく、かつ大きな目標に近付いていく喜びを感じながら成長していく環境を作っていくことが大切だと思う。

引用
※1 主体的に学習に取り組む態度 その育成と学習評価 東洋館出版 田中保樹、三藤敏樹・髙木展郎著

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