【1分で読了。即興小説】人知れず夜道を歩く
【お題】
夜間ウォーキング
【本文】
高層ビルの間に歩く足音は
ネオンの響きに溶かされて
やがてくる不条理な出来事にも目もくれず
ただひたすらに夜道に流れていく
まばらに行き交う人々に 道を聞くこともできないまま彷徨う青春は
酔っ払いの屍を踏みつけながらイライラしている
きっと不安なのだろう 心はやがて氷水を沸騰させるに違いない
寝ぼけたまま 無計画に
感覚だけを頼りに歩き続ける
電車が通る その度に
なんとなく知る方角
私は今 遠い夢の中
歩いて歩いて やがて夜空に浮かぶだろう
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