11. 4つのイノベーション(4) 合意と納得のマネージメント
ある海外営業チームは強烈な個性のリーダーの下、個々の活動はバラバラながらもある新製品群の営業政策を販売法人に指導する重要な役目を果たしていました。個々のスタッフも個性的、かなり優秀なチームです。
しかし、ある社内国際マーケティング会議を前に次の製品のプロモーションをどうするかがまったく決まらない状態でした。その製品は会社の命運を決しかねない重要なものです。このままでは原案なしで販売法人の現地プロダクトマネージャと国際会議で向きあうことになります。その会議に来るプロダクトマネージャは各国の現地人、会議言語は英語です。
ある若手のスタッフは危機感を持ち、リーダーを説得、チームとしてその製品の特長とラインアップの中での位置づけ、投入した際の競合他社との競争力をマップにしてまとめることを提案しました。リーダーは皆が納得することを条件に合意、これ以降定例会議がなかったそのチームは定例会議を持ち、そのマップを埋め込む作業を中心に議事を進めることになりました。私も初回からその会合に「生産性の高い明るい職場」になるよう必要な指導をしながら参加させてもらいました。2か月後、マップは完成しました。完成したマップを資料として作成したプロモーション原案を販売法人との国際会議に提案できたようです。
後日、複数のスタッフから「定例会議が開かれるようになってチームがまとまった」「それまで蚊帳の外にいたリーダーがチームを見るようになった」「みんなが明るくなった」「無駄な作業が減った」「本質的な仕事ができるようになった」などの声を聴きました。
計画を立て、会合を定例化し、仕事の授受がその会合でなされ、コミュニケーションが良くなったようです。
合意と納得のマネージメントの一実例として書きました。
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