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日本ワイナリー巡り 五一わいん②試飲とオンラインショップ【長野県塩尻市】
「桔梗ヶ原メルロー」の古木など、ブドウ畑を見たあと、試飲をしに売店に戻ってきた。
メルロー試飲
売店でブドウ畑の案内図を返却。
試飲の料金500円を支払う。
6種類のワインが試飲できるとのこと。
小さなプラスチックカップを1つ渡される。
試飲コーナーに移って説明を受ける。
試飲用のマシンがあり、1プッシュすると60mlずつワインが出てくる仕組み。
ワインリストが準備してある屋外のテーブルで、冷たい水の入ったボトルも渡してもらう。
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番号順に試飲することを進められる。
本日の試飲ワインはこちら。
①塩尻セイベル9110
②エステートゴイチ シャルドネ柿沢
③酸化防止剤無添加 完熟ナイヤガラ(甘口)
④塩尻マスカットベーリーA
⑤エステートゴイチ メルロ
⑥酸化防止剤無添加 完熟コンコード(甘口)
試飲して、水を飲んでを繰り返す。
この6種類のうち、印象に残ったのはこの3種類。
①塩尻セイベル9110
中口 白
酸味と甘みのバランスが良くフルーティでスッキリとした口当たりのワインです。お食事によく合います。夏の人気ナンバーワン!
まだ暑い初秋の昼下がり。
まずこのワインに好感を持つ。
ニュートラルで和食にも合わせやすそう。
②エステートゴイチ シャルドネ柿沢
辛口 白
夏みかんやはっさくなどの和柑橘系の香りに樽香がバランス良く調和し、しっかりとした酸が余韻となって味わい深いです。
和柑橘系の酸味が特徴的。
先ほど、シャルドネはすべて収穫済だった。
酸味があるうちに早く収穫するのが、ここの特徴なのかもしれない。
なお、こちらは売店限定ワイン。
⑤エステートゴイチ メルロ
フルボディ 赤
カシスやブラックベリーなどの黒い果実の香りと桔梗ヶ原のメルロ特有の土臭さと熟成香が一体となり、凝縮感のあるしっかりとした味わい。
昨夜の「ヴォータノワイン メルロー」に似ているが、もう少しフレッシュな印象。
果実味もタンニンもありつつ強すぎず、上品。
食中酒にいいバランス感で、野菜やチーズ、肉料理に幅広く合いそう。
これを自宅でじっくり飲んでみようと思う。
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(後日、自宅撮影)
売店のスタッフの方に水のボトルを返却。
売店にはお客さんが数名いて色々質問されており、説明に忙しそう。
ワインはオンラインで購入することにして、五一わいんを離れることに。
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ワイナリーのスタッフの方々は、休日にも関わらず、忙しそうに仕事をされていた。
ブドウを収穫して、そのブドウを運んだり、ジュースを絞った後の果皮などを運んだり…。
そんななか、農場で「こんにちは」と声をかけてくださったスタッフの方もいた。
収穫シーズンで忙しいなかでも、自由に見学させてもらえ、老舗ワイナリーならでは懐の深さを感じた。
通信システム障害
「五一わいん」の斜め向かいには、「井筒ワイン」がある。
「試飲・見学NG」だが、売店の様子を見に行ってみる。
徒歩1分で「井筒ワイン」に到着。
売店を出発するころにタクシーに乗りたいと思い、出入口の外で電話をかけてみる。
「このエリアの通信システムは停止しています。」といったアナウンスが流れる。
スマホから固定電話に通じない。
「井筒ワイン」の売店スタッフの方に、「タクシーを呼びたいのですが…。」と声をかけると、「お呼びしましょうか。」と快く応じてくれる。
店内の商品を見ながら待っていると、「申し訳ありません。電話が通じません。」とのこと。
固定電話同士でも通じないようだ。
「タクシー以外で、駅に向かう交通手段はありますか。」と聞くと「地域バスがありますが、本数が少ないです。徒歩だと20分程です。」との返事。
もう一度、外に出て、今度は市外にも拠点があるタクシー会社に電話してみると、電話が通じた。
「塩尻にタクシーをお願いしたいのですが。」
「申し訳ありません。ただいま、塩尻の配車は問い合わせが多く、対応ができません。」
同じことを考える人は多いようだ。
地域バスの時間を確認すると、次のバスは2時間以上後。
「歩くしかない。」とあきらめる。
実はこの時、時刻は13時半ごろ。
一番暑い時間帯。
桔梗ヶ原はもっと涼しいかと思いきや、朝いた蓼科高原=標高1600mに対して、桔梗ヶ原=標高700m。
100m下がると気温は1℃あがるので、蓼科高原の午前中18℃+標高差9℃=27℃で、この時間の体感温度は30℃以上。
いざ、塩尻駅に向かって歩き始める。
試飲後でもあり、より暑く感じる。
晴雨兼用の傘を持ってきてよかった。
途中、メルシャンの桔梗ヶ原ワイナリーを確認。
こちらは「休業日」の文字があり、中に入ることはできない。
遠目にブドウ畑らしい様子が見える。
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奥にうっすらと白い三角屋根が見えるのが、半地下のワインセラー
すぐそばの交差点には「桔梗ヶ原」の文字。
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長野県内の産地「桔梗ヶ原」や「桔梗ヶ原バレー」と呼ばれるエリアは、広義ではほぼ塩尻市全域を指すようだが、狭義でいうと、まさしくここが「桔梗ヶ原」。
昨夜いただいた「ヴォータノワイン」は、厳密に言うと「洗馬」というエリアで、もう少し南西の地域になる。
普段、あまり汗はかかないタイプだが、気温30℃ほどの直射日光の下、20分以上歩いていると流石に汗が流れる。
駅が近くなると、ブドウ棚が数十メートルにわたって設置されていた。
木陰が涼しく、救われる。
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なんとか熱中症にならずに、塩尻駅まで戻って来られた。
ポカリスエットを購入して、ミネラルと水分を補給。
駅前で、五一わいんまで乗車したタクシー運転手の方に聞いてみると、通信障害は続いているとのこと。
また、タクシーの事前予約はできない。
これ以上、駅から離れたところに行くのは断念。
駅前の観光協会や商業施設で涼んだり、お土産を見たりして特急の時間まで過ごすことにした。
「ヴォータノワイン」のワインも見つけたが、オーベルジュで「ヴォータノワインは、暑い時に持ち歩くと、特に風味が変わりやすい。」と聞いたので購入するのはやめておいた。
地元の惣菜屋さんで、塩尻名物「山賊焼き」や「ナスの味噌炒め」を購入。
八幡屋礒五郎の唐辛子を使った柿の種、小さな白ワインなども追加して、夕方の特急に乗り込み、それらをゆっくり食べながら東京へ戻った。
オンライン購入
というわけでワインは現地で購入せず、帰宅してから「ワインショップfun」で再びオンライン購入。
クール便で届いたのがこちら。
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左から、
①五一わいん 草生栽培 セイベル9110 2022 販売価格1,815円
②五一わいん エステート ゴイチ ソーヴィニヨン・ブラン 2022 2,090円
③五一わいん エステート ゴイチ メルロ 2020 3,080円
④井筒ワイン NAC カベルネ・フラン 2020 2,530円
現地で試飲したセイベル9110、メルロに加えて、個人的に好きな品種の「ソーヴィニヨン・ブラン」、最近注目している「カベルネ・フラン」も注文。
いずれも親しみやすい価格。
あと、オーベルジュのワインリストにあった「楠ワイナリー」の ソーヴィニヨン・ブラン 2021と、長野県外のワインをもう1本。
計6本が1箱に。
自宅に荷物が届いて、箱を開けてみると、ワインの上に丁寧にくるんだものがのせられている。
プチプチを慎重にはがしてみると、ブドウ?!
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甘くて美味しい~♪
封書にメッセージが。
「111ヴィンヤードさんの『ナイヤガラ』葡萄をお付けしました」と産地からの素敵な贈り物が。
「111ヴィンヤード」は塩尻市内のワイナリー。
思いがけず、塩尻産のブドウをいただくことができた。
また、詳細は伏せるが県外ワインは注文したものよりワンランク上のものをいただいてしまった。
塩尻での通信障害等のハプニングを、塩尻を拠点とする「ワインショップfun」さんにカバーしてもらったようなかたちに。
塩尻はいいところだ。人がいい。
あの時、暑くて、通信障害で大変だった。
でも、ワイナリーの方はなんとかしようとしてくれたし、タクシーの運転手の方も「狼煙あげてくれたら迎えに行ったのに~。」と笑わせてくれた。
ワインショップもプラスアルファの贈り物をしてくれた。
話は全く変わるが、ブルゴーニュの「モンラシェ」という地名を聞かれたことはないだろうか。
そしてその意味をご存じだろうか。
「モンラッシェ」=「禿山」
エキスパートの勉強中にこれを知ったときは、なかなか強烈だった。
ラベルに「禿山」って書いてあるのが、あの高評価ワインなのか。
「モンラシェ」と「桔梗ヶ原」の共通点。
それは、太古に海だった地であり、ミネラル分が多いものの、石が多くて荒れた土地。
そんな場所に住んで、ブドウを栽培していくのは大変なことだろう。
それでも、この地を選んでブドウを栽培してワインをつくった、「五一わいん」の林さんや「ヴォータノワイン」の坪田さん。
かつて、桔梗ヶ原は住む人のとても少ない場所だったそうだ。
冬寒く、石がゴロゴロしていて耕作に向かない。
そんな地で、私が会ったのはいい人達だった。
そして、ワイン産地としての可能性をとても感じた。
🚕 🚕 🚕
長野旅行から始まり、5連作となった「桔梗ヶ原」ワインの一連の記事は、これで最後となります。
「桔梗ヶ原」に興味を持たれましたか。
この周辺エリアには、長野ワインをつくる人、応援する人がたくさんいらっしゃいます。
是非、行ってみてください。
ワインを試してみてください。
私も、今回購入したワインをいただきながら、桔梗ヶ原のワインの実力と可能性を、更に感じたいと思います。
届いたワインは、1週間ほど休ませてから開栓していきます。
今回もお読みいただきありがとうございました🍷