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未知のワインへの旅:トルコ編①〜トルコワインの魅力

トルコ編の初回として、トルコのことについて少し綴ってみたいと思います。

そもそもトルコという名前を聞いてどういうイメージがあるでしょうか?
ブルーモスク?グランドバザール?
案外ケバブ(夏祭りなどで肉をそぎ切りしているあれです)しか有名じゃないかもしれないですね。

まずはトルコとはどこにあるんでしょうか?
北は黒海、東はジョージアやアゼルバイジャン、南はシリアやイラク、西はエーゲ海やブルガリアに面しています。

トルコの人口は約8500万人、面積は日本の約2倍の規模で、大半がイスラム教を信仰している国になります。
イスラム教と聞くと、アルコール飲料を摂取することは禁止されているように思いますが、トルコはいわゆる「緩いイスラム教」になっており、アルコール飲料を摂取する人も多くいます。

その証拠に、トルコにはエフェスを始めとした地ビールや、ラクと呼ばれるアニスから製造される地酒があります。また、夏には芝生の上でビールを嗜む人々も現地では見ることができ、サウジアラビアのような厳格なイスラム教の国々とはまた違った様相を呈しています。

また、日本ではあまり知られていないのですが、トルコでのワイン生産には何千年にも渡る歴史があり、トルコのほぼ全地方においてワイン用ブドウの栽培が行われています。

トルコは北緯35度から43度に属しており、ワイン用ブドウの栽培に適している緯度30度から50度の中に国土全体が位置しています。
その位置関係もあり、トルコ全土においてワイン用ブドウの栽培が行われているというわけです。

例えば、イスタンブールが属するマルマラ地方では、飲み口が柔らかいパパズカラス(Papazkarası)と呼ばれるトルコ土着の黒ブドウ品種や、ボジョレー・ヌーヴォーに使われることでも有名なガメイ(Gamay)、酸が控えめなトルコ土着のヤプンジャク(Yapıncak)と呼ばれるトルコ土着の白ブドウ品種があります。

カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなどの国際品種も広く栽培されていますが、トルコワインの一番の魅力は何十種類も存在するトルコ固有の土着品種だと思います。

イスタンブールのワインバーで飲んだ赤ワイン
トルコの土着品種メルジフォンカラス(Merzifon Karası)を100%使用

もちろん土着品種だけでなく、国際品種を使ったワインについても旧世界のワインとも香りや味わいが異なるので、それらについてもいずれご紹介できればとは思います。

次回以降は、具体的なブドウ品種についてご紹介し、その上で日本で購入できるトルコワインをそれぞれテイスティングしていきたいと思います。

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