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詩   想 愛


何だかそれは
体中を吹き抜ける風のようで

心が、さわめく

樹々たちの陰に囁く誰か


新しい その色は

記憶のなかで 呼吸を象る


懐愁と 
舂きゆく 淡い春の香りが


胸の奥で混ざり

浅い動悸を感じる


  ____


きっと

それを、思い出してはいけなかったのに

僕の心は 今

あなたの影を写して揺れている



その声を

何の意味もなく願っている


遠い瞳の玻璃に浮かんだ夢に

あなたが泣くことのないように



ただ 船の先に明日が繰るように

僕は  あなたを信じている




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