重力に負けない身体づくり。
「重力に負けない…..」って言うと、
アンチエイジング的な顔の表情筋のたるみとか、
お腹周り脂肪….を想像させてしまうかもしれないが、
そうではない!
ヒトの身体は、動くことを前提に作られている。
筋骨格形の構造上、素早く動けるようになっている。
長時間にわたって….。
その為に必要な血液を心臓が全身に送り届ける。
そこにひとつ問題がある。
私たちヒトを動かす循環器系は、生死状態ではうまく機能しない。
現代生活では狩りをせず、徒歩で大陸移動もしない。
だから、長時間じっとしていると、身体のシステム全体が崩壊しかねない。
生物が持っている細胞は鍛えないと、役に立たない。
循環器系に関する問題が制御不可能になる可能性も。
その原因は「重力」。
ヒトは直立二足歩行をする。
血液は動脈を通り、全身にある細胞に酸素を届ける。
特に心臓より下の部分に注目すると….
その後、静脈を通り、上には戻らなければならない。
常に重力に逆らって、流れている。
動脈に血液を送り出すのは心臓。
だけど静脈の場合は違う。
その主役は筋肉。
脚の筋肉が収縮すると血液が上昇、
筋肉が動くことでポンプとなる。
しかし、静止状態ではポンプが動かない。
長時間、座っていると、筋肉は動かない。
つまり血液がスムースに心臓に届くにくくなる。
それは深刻な問題を引き起こす可能性がある。
だからこそ、ふくらはぎや脚の筋肉が動き続けて、
血液を心臓に戻すような身体、そして動きが必要になる。
「エコノミークラス症候群」。
この言葉はどうなんだろうか?
別にエコノミー席だろうが、ビジネスクラスだろうが同じだ。
長時間、身体を静止している状態は、マイナス面が多い。
しかも、毎日のように長期間は良くない。
時々、立ち上がる。軽く呼吸する。
脚や足首をマッサージする。
できれば足の屈伸、ちょっと歩き回る。
そんな簡単な動きをルーティンにすることで、
重力に逆らう習慣になっていくと思う。