人生に必要なことはすべて「北斗の拳」で学んだ
必要なのは筋肉。
中学生のころだったか、親戚宅にあった少年ジャンプで連載中の「北斗の拳」を読んでしまった。
「なんて怖い漫画なんだ」
と恐怖した。
暴力ヤバいな〜、と。
私はインドア派で内向的で本を読むのが好きだったから、暴力をふるいまくるこの漫画を嫌った。
しかし、なぜそうなったのかはもう覚えていないんだけど、恐らくは私の中で眠る熱い血が、本能が、テストステロンがそうさせたのだとは思うのだが、しばらくしてめちゃ北斗の拳が好きになって、それまで購読してなかったジャンプを毎週買い求めるようになった。
それにしても暴力はヤバい。
街角で
「暴力はいいぞ!!」
と暴れるヤツに遭遇したらどうすればいいのか。
こちらも暴力を手にしておくしかないではないか。
高校生になった私はラグビー部の門を叩いた。
この競技は激しく、危険だ。今思い出しても「よくあんなことしてたもんだ」と怖くなる。
最も暴力に近い競技なんじゃない? とさえ思う。
だからこそ「紳士のスポーツ」とされるんだけど。
大きな怪我(椎間板ヘルニア)を負ってしまい、参加できたのはわずかな時間だったけど、それでもラグビーを経験してよかった。
その後、さらに暴力に近づいてみたくなり、ほんのすこーしだけボクシングをかじってみて、元来が気が弱くて穏やかな気質の私は、
「人を殴る練習を重ねて、試合で誰か知らない人と殴り合うなんて無理」
と早い段階で気付き、手を引いた。
競技はそれ以来やってないけど、筋トレだけはずーっとやってる。16歳ではじめて今52歳だから36年やってることになる。断続的にではあるが。
筋トレをサボると腰回りが怪しくなってくるし、下手すると椎間板の古傷が破れて髄核がニュルっと出てきて神経に触れて痛み、1週間は寝たきりになる。
それがいやだから筋トレを続けている。腹筋はじめ体幹の筋肉を鍛えておけば椎間板への負荷が減り、髄核がニュルしなくなるのだ。
で、これだけ長期間、自分の体と向かい合っているとよくわかるんだけど、暴力とは全く関係ないところで、たとえばこのnoteを書くときでさえ筋肉は必要なのだ。
集中力を保つには姿勢の維持が必要で、姿勢を維持するのは筋肉なのだから。
しかも、通常の筋トレでは鍛えにくい肩甲骨まわりや脊柱起立筋や腹直筋や股関節まわりの筋肉が、note書いたり仕事したりといったデスクワークには必須なのだ。
だから、今の私の筋トレメニューはその部分の鍛錬を重視している。
現代日本では、普通に生きてたら暴力を行使する機会なんてない。
しかし、デスクワークや家事や日常生活には想像以上に筋肉が必要なのだ。
頭脳よりも筋肉。頭脳もあればなおいいが。
やっぱり北斗の拳は大切なことを教えてくれた。