出汁を工夫する。
米国東海岸も朝晩はそれなりに涼しくなり、いよいよ秋、そして冬の気配も垣間見られてきた様な気がする。
さて、米国に来てその重要性が再認識できた事の一つに出汁の使用がある(何だそりゃw)。大抵の日本人なら必ず1日1食程度はどこかで何らかの出汁が入った料理を取っているかと思うが(たぶん)、もちろん米国だとそうはいかない。
ガッツリのステーキ肉やタコスなど、現地で容易に取れる食事ももちろん悪くはないが、やはりどうしても回数を重ねると飽きがくる。
そこで恋しくなるのがやはり出汁が作り出す複雑な味であり、いかに 日本人(と一般化しすぎるのもよろしくないかもしれないが)の舌が出汁に慣れ親しんでいたかというのを再認識させられた。
例えば、こちらのスーパーで売っているクラムチャウダーにあえて、キノコ出汁を少量加えてみるとそれだけで味に奥行きが出る様に感じられる(そもそもキノコとクリーム系の料理は相性が良い様に思う)。また、こちらで売っているサーモンの刺身などは水っぽくてブヨブヨしている上、何だか味気ないので、昆布締めにすると程よく水も抜けてねっとりとした食感と、昆布の旨みが移ってこれまた良い感じになる。
さらにはサシの入ったWAGYUステーキも、食べ進むうちに最後は飽きが来てしまうが、昆布締めにして焼く事により、飽きずに最後まで食べやすくなった気がする。
こういった出汁の使い方において、海外と日本では違いがあるのは当然だが、そもそも味の感じ方に人種は関係してくるのだろうかと時たま思う事がある。別の例で例えると、ワインなどは元々は欧州の飲み物だが、欧州の人が感じているワインの違いの微妙なニュアンスを、日本人がどこまで同じ様に捉えられているかといった具合にだ。
まあ小難しいことは置いておいて、何はともあれ、年末の一時帰国の際には、出汁・昆布締め用の昆布なども調達しようと最近思うのであった。。。
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