![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145489959/rectangle_large_type_2_fef57fc245a70384fe6df3bee7a85dbf.jpeg?width=1200)
日常に必要なお金の知識⑭ 労働者災害補償保険(労災保険)
労働者災害補償保険(労災保険)の制度概要
![](https://assets.st-note.com/img/1719563998580-MBB2R7zYa5.jpg)
労働者災害補償保険(以後、労災保険)は、労働者が仕事中に病気やけがをした場合、または通勤中に交通事故などに遭った場合に、必要な保険給付を行う制度です。
労災保険は雇用形態を問わず、正社員、パートタイマー、アルバイト、派遣社員、請負労働者など、すべての労働者が対象となります。
加入手続きは原則として事業主が、都道府県の労働基準監督署等で行い、保険料も事業主が負担します。
ちなみに、社長・役員・自営業者などは労働者ではないため、労災保険の対象になりませんが、ドライバーや大工など労働者としての側面が強い職種の場合は、個人事業主でも任意加入できる特別加入制度があります。
労災保険の目的
労働者の保護:労働災害による傷病等から労働者を迅速かつ公正に保護する
社会復帰の促進:被災労働者の社会復帰を促進する
遺族の援護:被災労働者及びその遺族を援護する
労働条件の確保:適正な労働条件の確保に努める
労働者の福祉の増進:上記の施策により、労働者の福祉の増進に寄与する
労災保険の給付内容
![](https://assets.st-note.com/img/1719565294728-1yrwKSOb6M.png?width=1200)
「労働基準情報:労災補償」より
1. 療養給付
傷病手当金: 療養中に支払われる賃金の一部を補償する給付金
休業給付: 療養休暇中に支払われる給与の差額を補償する給付金
傷病年金: 療養を終了してもなお、傷病の状態が継続している場合に支払われる年金
2. 障害給付
障害年金: 労働災害により障害が残った場合に支払われる年金
障害一時金: 労働災害により障害が残った場合に、一括で支払われる給付金
3. 遺族給付
遺族年金: 労働災害で労働者が死亡した場合に、遺族に支払われる年金
遺族一時金: 労働災害で労働者が死亡した場合に、遺族に一括で支払われる給付金
4. 葬祭給付
労働災害で労働者が死亡した場合に、葬儀にかかった費用を支給する給付金
5. 医療等給付
療養に必要な医療費、歯科医療費、療養のための交通費等を支給する給付金
6. 生活援助給付
生活に困窮している遺族等に対し、生活費等を支給する給付金
7. 子女教育手当
遺児の教育に要する費用の一部を支給する給付金
8. 介護給付
労働災害により介護が必要になった場合に、介護にかかった費用を支給する給付金
9. 住宅改修給付
労働災害により障害が残った場合に、住居を改修するために必要な費用を支給する給付金
10. 就業促進給付
労働災害により障害が残った場合に、就職活動等に必要な費用を支給する給付金
上記以外にも、労災保険には様々な給付制度があります。詳細は、厚生労働省のホームページ等でご確認ください。
労災が認められないケースもあります
通勤の途中で寄り道をした場合には、その後、正規ルートに戻ったとしても通勤として認められません。
ただし、日常生活を送るにあたって必要な寄り道については、正規ルートに戻った後は通勤と認められます。
<例>
認められない:帰宅途中でゴルフの練習へ行った
認められる:帰宅途中にスーパー・保育園へ寄った
認められない:保育園に寄った後、公園へ行った
細かい規定や例外事項があるため、詳細は⇩にて確認ください。
![](https://assets.st-note.com/img/1719565746406-kBvK8dBV6G.png)
今回は、「労災保険」についてまとめました。
次回も引き続き、社会保険の詳細について綴っていく予定です。
毎週土曜日は「日常生活で必要なお金」について、FP3級の知識を共有するシリーズになります。
たかが3級と思われるかもしれませんが、知っていると知らないでは大きな違いがあるもんです。
これからの人生で「お金の知識」は必ず役立つものです。
ぜひ一緒に金融リテラシーを高めて、人生をより良いものに変えていきましょう。
それではまた