治療家の心得12【画像検査の重要性】
なぜカイロでレントゲンが必要なの?
僕たちカイロプラクターは、患者さんの状態によって、レントゲン(以後、X)を撮ってきてもらうことがあります。
もちろん、既に病院でXやMRI、CT(以後、画像検査)を撮られている方は、そのコピーで構わないとお伝えしています。
持参いただく理由は、主に⇩の3つです。
逆に言えば、上記に当てはまらない場合は、患者さんの経済的・肉体的・時間的負担になるのでお願いすることは殆どありません。
①禁忌症の見極め
医師以外のセラピストは、直接治療に携わってはいけない「禁忌症」というものがあります。
患者さんの訴えの中には、その「禁忌症」と直結している可能性があるものがあり、本当に私たちが対応して良いものかの見極めが難しいとき、画像検査が役立ちます。
もちろん状態によっては、内科、婦人科、眼科、耳鼻科などでの診察をお願いしています。
どんな症状でも、「任せてください」というのは簡単ですが、早く治るためには遠回りと感じてもやるべきことがあるんです。
②適切な施術(治療)法の選択
施術は一か八かで行うものではありませんし、勘や経験だけで行うものではありません。
禁忌症の可能性がある場合は尚更です。
その有無が分かれば、状態に適した施術法の選択ができるようになります。
症状の改善にマニュアルはなく、状況把握次第で臨機応変に対応することが大切だと考えています。
③最適な施術(治療)部位の選択
画像検査は、皮ふの上からでは見えないものを、手に取るように教えてくれるという特徴があります。
これから施術する場所は、本当に変化を与えて良い部位なのかを画像で確認し、最小限のリスクで終わらせることが大切です。
どんなに選んだ治療法がベストだとしても、リスクがある部位へのアプローチは避けなければいけないんです。
セラピストが使える書籍
医師以外のセラピストは、患者さんに対し診断する権利を持たないことから、画像を見極める能力だけが求められます。
⇧の本は私も使用していますが、「MRI・CT・X画像」が集約されていて患者さんが持ち込むほとんどの画像をモーラしています。
一冊あると便利ですので、関係書籍がない方は一度手にとってみてください。
おすすめですよ。
いかがでしたか?
カイロの施術を希望する方は、画像検査なんて不要の方がほとんどですが、中には必要な方が紛れ込むことがあります。
僕の店でも年に数人は来店されますし、先に病院へ行ってもらうことで、大事に至らなかった方もいらっしゃいます。
もちろん触る前に画像を診ることで、自分の責任ではないということが判明するケースもあります。
画像検査は費用がかかりますし、撮りに行くのにも時間をいただくことになるので、患者さんの負担は大きくなりますが、大切なのは「施術したらダメなものがそこにはない」という確信を得ることなので、十分に納得していただいた上で、お願いするようにしてください。
納得ではなく、説得してしまうと、後日のトラブルになるので気をつけてくださいね。
来週も引き続き、「治療家の心得」を楽しみにしていただければ幸いです。
それではまた