治療家の心得4【説明の重要性】
火曜日は、本業のカイロプラクティックに関する情報をシェアします。
これから始めたいと思われている方や、同業者の中で治療に役立つ情報を探されている方の助けになれば幸いです。
また本シリーズは、専門用語をできるだけ使わず解説しています。
通院中の方にも、早期改善するキッカケとして参考になると思いますので、よかったら最後まで読んでみてください。
受動型の中にも、能動型に変われる人がいる
患者さんには、能動的な人・受動的な人がいますが、残念ながら後者でいる間は改善の見込みがないのは「心得3⇩」でお伝えしたとおりです。
では「受動型は絶対に治らないのか?」と言われると、そうではありません。
じつは受動型には、能動型に変われる人・変われない人の2種類がいます。
変われない人の中の変われない人には、
・今の生活に原因があっても、改善しようとしない
・原因を考えるのが、面倒だと思っている
・セラピストに丸投げ
などの特徴があります。
今回は、チャンスさえあれば変われるはずの人を、どのように救済するのか?にフォーカスします。
症状の原因を理解してもらう
読者の先生は、患者さんに説明する時、どこまで専門用語を使用しますか?
専門用語は、1語に多くの意味を含めることができるので、説明時間の短縮や手間を省けて便利ですが、弱点があります。
それは、「専門用語の理解は、知識の量に比例する」ということです。
じっさい治療家同士の間ではいいですが、素人である患者さんには、知識の自慢にしかなりません。
「何言ってるの?」
と思われた先生は、患者さんに専門用語を伝えて、その意味を尋ねてみてください。おそらく不十分な回答が返ってくるはずです。
もしそのようなことがあれば、先生の患者さんへの説明は不十分の可能性が高いということになります。
質問は理解して初めて生まれる
学校やセミナーで、「なにか質問はありませんか?」と言われて、その場では質問が浮かばず、後日疑問が湧いてきたという経験はないですか?
症状の改善においても、コレと同じです。
患者さんが受け身になってしまう最大の理由は、先生の言っている意味が分からないことです。
つまり、自分の症状の原因が理解できていません。
理解できないから、先生への質問も浮かばず、言われるがままになってしまい、アドバイスも活かせず、自身の生活習慣を改善することもできません。
理解してもらうために、専門用語を封印する
僕は、症状改善で一番大切なことは、患者さん自身が自分の状態を理解することだと考えています。
そのため、できるだけわかり易い言葉(小3でも理解できるレベル)で説明しています。
もちろん、専門用語を使用する場合に比べ、2倍ほどの時間がかかりますし、理解するほど患者さんからの質問・疑問の数が多くなるので、結局、初回は1時間 会話して40分施術なんてことは普通にあります。
ただ、症状は短期間で治ります。
間違ったセルフケアを止める
間違ったセルフケアは、間違った理解から始まります。
例を使って簡潔に説明します。
①ストレートネックとは、頚部後面筋が伸びている状態。
②マッサージは、筋肉を伸びやすくする。
③ストレッチは、筋肉を伸ばす。
④悪化因子を繰り返すと治らない
もし、患者さん自身がこのことを理解していたら、ストレートネックと診断された段階で、自宅で肩もみをすることを止めることができるし、肩こり解消のストレッチを止めることができます。
大切なのは、良いと思ってやっていることや、当たり前にやっていることの中に、原因があることを気づいてもらうことです。
いかがでしたか?
今回のnoteを参考に、治る患者さんを1人でも増やしていってください。
来週も引き続き、「治療家の心得」を楽しみにしていただければ幸いです。
それではまた