安眠は心身の健康に欠かせない! vol.1アロマテラピーaromatherapy
数年前から、「睡眠に効果的な方法はなんですか?安眠に導くオススメの香りを教えてください」といった取材が増えてきました。象徴的だったのが、前回も書きましたが2017年に「睡眠負債」が流行語となったことでしょうか。その前後から、睡眠について各メーカーさんが睡眠についてさらに深く取り組み始め、安眠のためのグッズなども多く販売されるようになりました。一般の方にも「睡眠の重要性」が浸透したように思います。
なぜこれほどまでに睡眠が注目されるようになったか?それは、体の中にある細胞を修復してくれる時間だからです。例えば、肌で言うと、肌の生まれ変わり、ターンオーバーにも大きく関係してきますし、傷ついた細胞を修復することで、美肌にも当然関わってきます。また、消化するなど、内臓が働くのもこの時間。睡眠30分後〜1時間後に分泌されるとされる成長ホルモンは、代謝を促すので、ダイエットにも関係します。そして、記憶の整理をすることもわかってきているんですね。睡眠は、心身の健康に欠かせない時間なのです。
安眠へと導くためには、心と体を鎮静させる「プレ睡眠タイム」の重要性を以前お話しさせていただきました。今回は、そんな安眠へのアプローチに有効とされる芳香療法=アロマテラピーについてお話させていただきたいと思います。
五感の中で、嗅覚は人間の器官の中でも特に古いと言われています。香りが大脳に到達するスピードは約0.2秒と、一瞬にして大脳に直接伝わることから、安眠への手軽な1つのアプローチとして、今、注目を浴びています。
アロマテラピー(芳香療法)ではエッセンシャルオイルを使います。このエッセンシャルオイルは精油とも呼ばれ、下記のような性質を持っています。
1、水に溶けにくい
2、揮発性がある
3、分子量が小さい
種類によっては、1つのエッセンシャルオイルに100もの成分を含んでおり、それぞれが薬理的な作用を持っています。主に果皮や花、枝、樹脂、葉っぱなどから水蒸気蒸留法や圧搾法などを用いて、抽出されます。ローズの精油は大変高価なことで知られていますが、何トンという花から抽出できるローズのエッセンシャルオイルは数リットル。希少なのも分かりますよね。まさに、自然の恵み、自然の力が凝縮されているのが、このエッセンシャルオイルなんです。
安眠のポイントとして、副交感神経優位にすることが重要ですが、この方法として、有効なのが呼吸法です。その際に、香りを一緒に取り入れると、より深い呼吸ができて、心も体も芯から緩めることができるというわけですね。脳がフル活動している現代人、脳を休める方法としては最適だと私は考えています。
様々な薬効を持つエッセンシャルオイルですが、その中でも特筆すべき効能として挙げられるのが、中枢神経を鎮め、気持ちを落ち着かせる「鎮静効果」です。
鎮静効果の代表的なエッセンシャルオイルといえば、やはりラベンダーでしょう。酢酸リナリルとリナロールという成分が全体の7〜8割をしめており、吸引すると体を鎮静させるセロトニンが分泌されることがわかっています。抗炎症効果や免疫力を高める効果など、マルチに活用できるラベンダーは、自宅に1本あるととても重宝します。夏は蚊に刺されたりした時カユミを鎮めてくれますし、ちょっとした傷にも直塗り。そして、リラックスもさせてくれる、素晴らしい植物だと思います。ただ、これまでに様々な方と交流をしてきて、わかったことですが、ラベンダーは苦手と言う方も少なくありません。いくら香りが有効だと言っても、苦手な香りを無理に使う必要はありません。例えば、ゼラニウムやオレンジなどをブレンドしてもいいですし、鎮静効果ならベルガモットもおすすめです。
大切なことは自分が心地よいと感じる香りを使うことです。まずは自分が好きだな、リラックスできるな、という香りから取り入れてみてください。
上記は、数年前に、雑誌のCREA(クレア)さんに取材していただいた時のものです。オススメの香りを掲載していただいていますので、こちらもよかったら合わせて見てくださいね。
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