![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/59828607/rectangle_large_type_2_0ca58e5b943a9578146f5305c3b9af02.jpeg?width=1200)
【ガーデニング】有機肥料のリアル
今日も朝から色々と心をかき乱されたわよ.......。
秋トマトと秋キュウリには、コーヒーかすと剪定ゴミのコンポストからできた有機肥料を混ぜ込んだ土を使っている。
トマトとキュウリそのものが生育が早いものなので、それが有機肥料の影響によるものとは断定できないけれど、とにかくニョキニョキ、グングンと成長している。
先日まで小苗だったはずなのだが、すでに花をつけちゃったりする早熟さんである。
その際に残った土を小さいサイズのフェルトプランターに入れて放置していたのだが、そろそろ次の植え替えに使おうかなぁと思いつつ、何気なく混ぜている時に、とんでもないものを見つけた。
【閲覧注意】虫がおキライな方は、ウィンドウを閉じてね。
ふっ...........。本当にいるのね、こういう子が。
とりあえずこの子を取り出してみたけれど、当然一匹で済むわけはないと心得ているので、かなり厳しい顔つきで土のチェックに乗り出した。
サクッと捕獲。
植物を育てている側でなけりゃ、昆虫用プラケースに移して成長を見守るところであるが、ガーデニングコンテキストから見ると、奴らは害虫である。多分コガネムシの幼虫。一番あかんやつ(涙)。
何も植えていないので実害はないのだが、もしかするとキュウリさんやトマトさんの土にもいたりするのかしらん。
カナメ「ニームかけろよ、ニーム。中にいたら這い出てくるらしいで。」
なるほど。とりあえず土の上にニームケーキをぱらぱらとかけて、その上からニームオイルを希釈した水をたっぷりと流し込んでみたら.........
線虫やらコバエやらがワラワラと出てきたのを見て、心が折れそうになったよ。
私「プランターならこの程度で済むけど、広大な農地で農作物を収穫しようと思ったら、無農薬なんて絶対に無理だよねっ。減農薬がいいとこやろ。ムリムリ。」
殺虫剤を混ぜ込もうかと思ったりもしたのだが、ここまで育てた微生物くんの活躍を見ずにそんなことをしていいのかという気持ちになり、思いとどまった。
熱で駆逐するしかない。
そういえば珈琲カスコンポストの異臭問題で、一度熱で駆逐したはずだったのに。黒いビニール袋はなかったので、透明の袋に入れて、黒のフェルトプランターに入れて裏返しておいた。
このまま一ヶ月ほど放置すれば、なんとかなるかなぁ。それでもダメなら熱湯をかけようかな。
プランターからビニール袋に移し替える際に、サクッと土をチェックしてみたら、まだまだいたわ.......orz
卵もたくさんいるはずだけど、もう見ないことにして灼熱の刑に処すことに。
ここでちょっと考えてみた。
土中に害虫がたくさんいて、根を食べ尽くす、または土中の収穫物を食べられた場合、そのダメージたるやすごい。
それなりの期間を費やしてケアしていたものが無に帰すわけだし。
化学薬剤(殺虫剤)を使えば、虫被害はかなり抑えられると思うのだが、色々と調べてみると作物の味にもかなり作用するものもあるらしい。作物自身を不味くすることで、害虫がそれを食すのを防ぐような戦略を取る薬剤もある。
農家の方々は、この妥協点を見出していらっしゃるわけだ。商品価値(見栄えや味)を落とさずに、ギリギリのラインまで殺虫目的の農薬を少なくしないといけない。それは味に影響するだけではなくて、薬剤そのものとそれを散布することがコストにつながる。害虫被害に遭うのはリスクしかない。全滅すると売り上げが立たなくなるのだ。
ところで、私自身は農業を仕事にしているわけではなく、自分が育てたものを食べられればいいというレベルなので、害虫被害をどの程度許容するのか、許容しないのかというのは自分で決定できる。
なので、ある程度は化学薬剤を使ってもいいんじゃないかなとも思うのだが、その度に、この本をチラと読み進めて悩んでしまうのだ。いや、悩むのではなく、なんとしてでも土の中の壮大ワールドの恩恵を存分に享受してみたいという気持ちになってしまうのだ。
Kindle版が出てる!!!!泣く泣く紙の本を買ったのに!
つまり有機栽培というものの本質は、害虫との戦いなのねと単純に思っていたのだが、実際は植物そのものを強くすることで「害虫に負けない作物を作る」というベクトルもある。常に人間が虫を駆逐してあげるというだけではなく、土壌その他の環境を整えて強い作物を育てる中で、多少の害虫被害をも許容するというのもアリなのかもしれない。
悩む。
合理的なものが大好きなのだが、ガーデニングは変数が無数にありすぎてパッと見てすぐに合理性の計算が成り立つわけではない。「遠回りに見えたけど最終的にはこれが合理的な解だったね」というものがあり得る世界なので、試行錯誤を続けるしかないという結論に至った。
知見が増えたようで全く増えていないみたいで焦るわ。