「大人が子どもになる」フォスタリングカードキットTOKETAって? デザインノート#1
福祉とデザイン 事務局のしんかいです。
前回、渾身の自己紹介投稿を鼻息荒くお届けした後、ばたばたしていたらあっという間に月日が経ってしまいました。
いつの間にか季節が夏から秋へ変わっているではないですか…。
「デザインノートと題したからにはデザインのこと語らないとねぇ…」
という、仏のような理事、田北からの一言に震えつつ、今回は動いていたフォスタリングカードキット「TOKETA」についてお伝えしようと思います。(休んでた訳じゃないよ!)
※まだの方は私たち「福祉とデザイン」を紹介しているこちらの投稿もどうぞ!
●名前の由来
こちらがフォスタリングカードキット「TOKETA」です。
改良を重ね、10月上旬からようやく発送を開始できました。(予約していただいた方々お待たせいたしました!涙)
「フォスタリング」とは「養育」の意味で主に里親家庭に使われる言葉です。
フォスタリングマークプロジェクトという里親制度の普及や里親家庭を支える社会の創出を目指すプロジェクトの一環で、制作されました。
また、「TOKETA」の名前の由来は、
子どもの悩みや疑問がとけた(TOKETA)
関係がうちとけた(TOKETA)
からきています。
●「TOKETA」の中身
3種類のカードとこども用と大人用それぞれに向けたサポートブックで構成されています。
TOKETAがどんなカードなのかは、上記公式サイトでご覧いただけますので詳しくは割愛しますが、
3つのカードワークを通して遊びながら、
「打ち解ける」
「悩みを相談する、疑問を質問する」
「社会資源を確認する」という3つのプロセスを実践できる仕組みとなっているのが大きな特徴です。
●使ってみましたレポ
カードキット全体は里親家庭に向けた構成となっていますが、
カードワークの一つ「こんにちはカード」は、カードゲームのような遊び方ができるのでどなたでも楽しめます。
「乗り物」や「キャラクター」「夢」などの「ことば」と、
「安心する」「ドキドキする」などの「気持ち」を組み合わせて、
勝敗を決めるだけではなく、「ドキドキする・乗り物」ってどんなもの?とか 「安心する・夢」ってどんなもの?と、
参加者それぞれの体験や思い出、価値観を共有していきます。
先日、地域の子どもたち数人で使ってみたところ、大盛り上がり!
最初は恥ずかしそうに話していた子も、場の和やかな雰囲気に最後は「ハイ!ハイ!」と手を挙げて我先にと自分のことを話していました。
これは、何を話しても否定されない、聞いてくれるという安心感がみんなに伝わっていたことで、積極的に言葉を発することができたんだと思います。
●大人が子どもになる
子どもの声が自然と出てくるような、安心できる関係性づくりがより大切。
「こんにちはカード」は、関係性を育むための土台を作るものです。
きれいな花を咲かせるために種まきするための、まずふかふかの土壌を作るイメージでしょうか。
子どもが大人に合わせるのではなく大人が子どもになる。
子ども一人ひとりはそれぞれ物語を持っています。
大人がそれを良し悪しでジャッジするのではなく、聞いて受け入れる・応援するポジティブな関係性を作って行けることを目指しています。
子どもと大人だけでなく、大人同士でもこの関係性って大事ですよね…!
次の回では、TOKETAの制作裏話をお伝えしていきますのでお楽しみに・・。