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週末経営合宿でのパーパス策定──「過去」と「現状」を振り返り、企業の原点を再確認する
企業のパーパス(存在意義)を策定する際に、最も重要なのは「自社の本質を理解すること」です。
そのためには、未来のビジョンを描く前に、まず過去と現状を振り返り、企業の原点を再確認することが欠かせません。
週末経営合宿では、経営陣や社員が集まり、時間をかけて「私たちはなぜこの会社を創り、ここまで歩んできたのか?」を徹底的に深堀りすることが有効です。
1. 創業時の想いを振り返る
多くの企業には、創業時の強い想いがあります。「どんな課題を解決したいと考えたのか?」「なぜこの事業を始めたのか?」「社会や顧客にどんな価値を提供したかったのか?」といった問いを掘り下げていくことで、企業が本来持つ使命や価値観が見えてきます。
創業者がまだ在籍している場合は直接話を聞くのも良いですし、過去の経営理念や創業当時のエピソードを資料として共有するのも効果的です。
2. これまでの成長と転換点を整理する
企業は、創業時のビジョンのまま成長していくわけではありません。市場環境の変化や組織の成長に応じて、事業戦略を変えたり、新たな価値を生み出してきたはずです。
これまでにどのような転換点があったのか?
競争環境や顧客ニーズの変化にどう対応してきたのか?
事業の拡大や縮小、組織変革のタイミングで何を決断してきたのか?
これらを整理することで、企業の持つ強みや柔軟性、意思決定の軸が浮かび上がります。
3. 現在の企業文化や価値観を見直す
企業が持つ文化や価値観も、パーパス策定において重要な要素です。今の組織の雰囲気や、社員が大切にしている考え方、仕事の進め方を分析することで、「私たちらしさ」とは何かを明確にできます。
例えば、「挑戦を重視する文化」「チームワークを大切にする文化」「顧客第一主義」など、社内に根付いている価値観を言語化し、それをパーパスにどう反映するかを考えていきます。
4. 過去と現在をつなげて、未来のパーパスへ
過去の理念と現在の価値観を整理すると、未来に向けて何を強化し、何を変えていくべきかが見えてきます。創業時の想いを大切にしながら、今の社会や市場の変化にどう適応するのかを考えることが、
パーパスを策定する第一歩となります。
週末経営合宿でこのプロセスをしっかりと踏むことで、組織全体が「自分たちの会社がどこから来て、どこへ向かうのか」を明確に理解し、納得感のあるパーパスを生み出すことができるのです。
次回は、この振り返りを基に、社内の共感を生むプロセスについて詳しく掘り下げていきます。