日本語授業でデジタルツールを使った感想
みなさん、こんにちは。
日本語教師のKENTです。
前回の記事で紹介したデジタルツール8選
今回は、そのツールを使った経験と感想ついてお話をしたいと思います。
デジタルツールの便利なところ
・絵カードや文字カードが不要
・絵カードや文字カードを探す手間が省ける
・紛失することはない
・印刷をしなくて済む
・準備の作業時間が短縮するので心に余裕が生まれる。
・余裕ができると授業の研究ができ、質の良い授業準備ができる
・転職で引っ越しをする場合、荷物にならないので軽量化可能
デジタルツールの不便なところ
・準備に時間がかかる【セットするのに5分から10分かかる】
ざっくりとデジタルツールを使うメリット・デメリットを書きました。
これから便利・不便なところの詳細・感想を述べます
■絵カードや文字カードは整理整頓が苦手な人にとって不便
・絵カードや文字カードが不要
・絵カードや文字カードを探す手間が省ける
日本語教師の授業で昔から使われている古典ツールは
「絵カード」「文字カード」といっても過言ではないでしょう。
直接法で教えるため日本語が分からない学習者が理解できるように、それらが使われています。
私も最近まで使っていましたが
整理整頓が苦手で絵カードや文字カードをどのファイルに入れたか
探す時間を費やしたことが何度もありました。
それが原因で授業に遅れかけたこともありました。
授業中にも絵カードを探す時間があって
スムーズに進行できなかったこともありました。
しかし、
私は現在、Googleスライドをメインに使っています。
1つのスライドを1枚の絵カードとして代用したことで
探す時間を無くすことができました。
苦手なことは克服するのではなく、
デジタルツールで補ったのです。
また、
ほかの課でも使える汎用性のあるカードを
【例:バイク、喫茶店など日常で使う語彙など】
コピペして流用したりできます。
■Googleスライドの詳細記事リンク
Googleスライドの使い方便利な機能についての詳細記事リンクです。
よかったら、ぜひ、そちらもご覧ください。
■印刷は意外とめんどくさいです。
デジタルツールを使うメリットの1つ
・印刷しなくて済む
「機械を使ってプリントするだけじゃん」と簡単な作業だと
思われがちですが、
本音を言うと、
そこまで行くこと自体が意外と大変なんです。
絵カードと文字カードは紙媒体なので
印刷は必須です!
私にとって印刷は面倒くさい作業なんです。
職場で印刷するためにはプリンターと繋がってる
学校のPCを使わなければいけないです。
↓
ベトナムの場合、機械類は輸入品がほとんどで
経営者から見ると
コストがバカ高いから古いPCとプリンターのままが多いです。
↓
・USBを使うとウィルス感染してデータが無くなります。
(これは実話です。知らずに感染したことがあり、また同僚も同様の被害に遭いました)
↓
・古いPCだからGoogleドライブまたはDropBoxなどのクラウドのアクセスに時間かかります。
↓
・プリンターは白黒(私のところはカラーは不可能)かつ
調子が悪くなる時が多く、
印刷できない、もしくは、印刷に時間がかかるケースが多いです。
↓
PCが1台か2台しかないため、他の先生に使われると印刷できないです。
上記の要因から印刷はとにかく面倒くさいです。
しかし、デジタルツールを使えば印刷自体必要ないです。
印刷の必要がないので
・上記の作業をしなくて済みます
・問題が一気に解決できます。
■デジタルだから紛失することがほぼ無い
もし、せっかく作成した絵カードや文字カードを無くしたら
・探すために時間を費やします。
・見つからず、授業直前だったら完全におしまいです。
しかし、Googleスライドの場合オンライン上で保存されるので
万が一PCが故障しても中のデータを失いません。
つまり、紛失することはほぼないです。
メールアドレスとパスワードがあれば
どのPCやスマホからアクセスでき、再度使うことができます。
■転職する時に荷物にならない
転職する時、デジタルツールを扱っていると
以下の3つのメリットに気が付きました。
・引っ越しの時、荷物にならないので負担はゼロ
・印刷代のコストと時間を消費しなくて済む
・紙媒体を使わないのでマグネットを貼らなくて済む
日本語教師は海外の場合は契約労働が基本なので
1年、長くても2年の契約期間がある。
契約期間が切れると、高待遇を求めて転職する日本語教師が多いです。
転職先の近くへ勤務するために住居を引っ越ししなければなりません。
自分用の絵カードと文字カードは
意外と量が多く
全部持っていくのは困難なため、
辞める前に、
職場の人に譲渡するか
学校で共有物として置いていく人が多いです。
転職先で使う場合、再度印刷しなければならないので
印刷代のコストと
黒板にはるために
いちからマグネットを貼る作業をしなければなりません。
でも
Googleスライドなどのデジタルツールを使えば
すべて問題解消します。
私の主観ですが
キャリーケース1つで引っ越しできます。
業者に頼む必要はありません。
■心に余裕が生まれ授業の質につながる
絵カードや文字カードなどを作成作業・印刷作業などが
無くなるとこんなメリットがありました。
・準備の作業時間が短縮するので心に余裕が生まれる。
・余裕ができると授業の研究・改善ができ、質の良い授業準備ができる
新人の頃は、絵カードと文字カードを準備作成に時間がかかり
真夜中に作成したことがありました。
1年ぐらい経ちそれらの作業には慣れましたが、
大変なことには変わりなく、過去に作成したもので使いまわすなどして
改善する余裕が中々できなかったです。
しかし、
それらの時間を削ったことで心に余裕が生まれ、授業の反省と改善をする時間を作ることができました。
当然、その時間ができると
「次はこうしてみよう」
「こうすれば学生はわかる。喜ぶ」
と自ら考え試行錯誤して授業の質が自然と上がっていきます。
実際に学生や同僚の先生から
「先生の授業は分かりやすくて面白いです」
「絵カードと文字カードを使うより便利です」
とデジタルツールを使った授業に反響はある程度効果があった。
■大変なのはそれらをセットすること
デジタルツールのメリットをたくさん述べましたが、
当然デメリットも少しあります。
私の学校の場合、規模が大きく複数の教室で授業するだけでなく
分校もあるのでタクシーで移動しなければなりません。
またどの学校、教室も
プロジェクターやスクリーンなどの備品が一切置かれていないため
自分でセットする必要があります。
だから
・準備に時間がかかる【セットするのに5分から10分かかる】
学生から「準備が大変ですね」と心配されました。
一部の学生は優しいので手伝ってくれます。
(内心、手伝わせて申し訳ないと思いつつも…)頼んだことも何度かありました。
セットするのは大変ですが、
上記のたくさんのメリットの恩恵が受けられるので
デジタルツールを使った授業を続けていくつもりです。
■終わりに【実践し続ける冒険者に】
学校に設備と環境を整えてほしいと思っていますが
経営者が他の日本人の先生の意見を聞き入れて反映していないのを
何度も見てきたので
私自身、経営者側に意見を言うつもりもなく
今の学校や経営者に頼るつもりは全くありません。
他人が変わるのを待つより自分が変わって実践したほうが
経験が詰められ、自分の市場価値を高められると信じています。
他人が変わるのを待つより自分が変わって実践したほうが
経験が詰められ、自分の市場価値を高められると信じています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。