二コマコス倫理学
経済には明るくないのだが、黒田東彦総裁の会見の無双っぷりが好きでたまに拝見している。
彼の愛読書のひとつにアリストテレスの二コマコス倫理学があったので読み始めた。
古典文学で難しく、読み進めても1割ほどしか理解できていないんじゃないかと思うのだが、倫理について理路整然と述べられており、正論のタコ殴り状態で道半ばで満身創痍である。
「酔っ払いには刑罰が倍加される」という古代ギリシアのピッタコス法というのがある。
以下引用
https://esdiscovery.jp/vision/es001/sevens03.html
美味しいワインの取れる名産地ミュティレネで、ワイン(ぶどう酒)に深酔いして暴行や悪事を働くものが後を絶たなかった。
そこで、ピッタコスは、飲酒して酩酊した者が、犯罪を犯した場合には、罰則を2倍に加重するという法を定めたのである。
その法に基づき
もし無知がその人の責任に属すると考えられるような場合、無知ということそれ自体に対して処分が行われる。
どの端初が彼において在している。
彼は酔っ払わないで済ませるということに対する決定的な力を有しており、それにも関わらず彼が酔っ払ったところに無知の因が在するのだから。
ということである。
これ以上ないほどの正論尽くめで反論のしようもないのだが、
ある意味サイコパスが楽しめる本でもある。
黒田総裁会見無双の由縁を垣間見たような気もする。