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送付を中止したメール(美術館編)

以下の文章は、問い合わせメールの返信として書いたけどやめたので、捨てるのももったいないので美貌記録として以下に記載しておきます。

問い合わせありがとうございます。

美術館は、基本的に「ビジネスを排除する」方向で運営されています。東京都美術館は、公募展に企業名を掲示することを禁止しています。
「試筆コーナー」のペンのラインナップを掲示したら
「企業の広告になるからペンの名前を掲示することは禁止」
と言われ撤去しました。
それくらい東京都美術館は、ビジネスを排除が徹底されています。
もし、将来、東京都美術館が資金不足になるなら、さんざんビジネスを排除してきた美術館運営の成果なので、気にしないでください。

地域資源として「美術館」がリストに入っています。
皆さんの「美術館」は欧米の美術館のイメージで、日本の美術館の実態とはズレがあると思います。
日本の美術館は、基本的には街や地域との交流を“望まない“運営をしてきました。
上野まちづくり協議会サイトTOPにイベント企画が記載されていますが「上野の「杜」と「まち」をつなぐ」と書いています。


街や商店街、台東区は、「街と美術館側が分断されている」と言う共通認識があるため、この企画に予算がついています。
(参考)「上野の「杜」と「まち」をつなぐ」https://ueno-machi.org/
杜=美術館、博物館のあるエリア

日本で、美術館が観光資源として認識されたことは、進んだ取り組みだと思います。
皆さんのイメージする美術館は、欧米の美術館であり、日本の美術館とは異なるものです。
それはある意味仕方なくて、そういう研究や分析をしている人が、ほとんどいません。なぜならアート界隈では「日本の公的美術館はそういうもの」と共有され終わってるからです。
実際に、東京都美術館の隣に東京藝術大学がありますが、東京都美術館には全く関心を持ちません。アーティストを目指す藝大生にとって、東京都美術館や国立新美術館は「習い事の発表会」だからです。
東京都美術館や国立新美術館等、多くの公的美術館の貸出ルールは「アート販売禁止」です。
アーティストになりたい藝大生にとって「売れない審査員が審査した売れない作品に選ばれる」の公募展に出品料を払って参加するメリットがまったくありません。
東京都美術館の公募展の40%が書展と言う実態も、日展の応募数の80%近くが書道という数字を知る人がいません。
(今回「なぜ書道なんだ?」という人がいたら「書道が公募美術、公的美術館を支えている」と言う現実を伝えてください。)

書道は主要美大にはなく、教育学部に割り振られています。むしろ「販売禁止」のルールは、教育学部で徒弟関係のある書道に好都合だったのです。

書道のマネタイズは、アート販売ではなく講師業です。講師業だから、習字でヨコ書きを教えません。
ヨコ書きは現代文になって生まれた新しい書き方で、明治以前の日本語にヨコ書きは存在しません。つまり、ヨコ書きの書道は、現代アートに分類されるもので、伝統文化として教えることができません。

(参考)村田真(美術ジャーナリスト)さんの記事

この続きは、書いていませんので、ここで終了です。
結末は皆さんの頭の中で想像するもよし!です。

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