【緊急寄稿】ロシア・ウクライナ侵攻からの気づき(2)―「戦場の霧」で試される、ロシア・日本・国際社会(柳澤協二氏)
■ロシアが陥っている「クラウゼヴィッツの罠」 ロシア軍がウクライナに侵攻してから1週間経ちました。私は、両軍の圧倒的な戦力差から見て、ロシアは数日のうちに首都キエフを陥落させるのではないかと思っていました。ウクライナのゼレンスキー大統領は、当初、無駄な殺戮と破壊を避けるために停戦を呼びかけ、ロシアに”降伏する”かに見えました。停戦条件をめぐって、ロシアは、ウクライナの武装解除と中立化を要求しました。それは、無条件降伏の要求に他なりません。ウクライナは、これを拒否し、むしろ徹