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ChatGPTで内的家族システム(IFS)のワークを試してみたのつづき

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その後、いろいろとやってみたのだが、ChatGPTの側がそんなには内的家族システム(IFS)のワークを理解しているわけではないようで、本当にこれでいいんだっけ?という疑いを持つようになってしまった。

確かに、ChatGPTはIFSの知識をたくさん持っているようだ。でも、人とのワークは、多分、知識だけではうまく進まないのではないかと思う。あくまでも素人の意見だけど。

言葉を受けることで人の心には波紋が生じる。波紋は、いろいろなものと干渉して複雑な模様を作り出すだろう。でも、ChatGPTにはその模様は見えない。人の側が、模様を言語化してChatGPTに返せるとは限らないから。このためか、途中から類型に沿った返事を戻してくる確率が増えたように思えた。

そして、そもそもこちら側がIFSのことをよくわかっていないわけだし、このまま続けても良くないだろうと判断してワークは止めることにした。IFS自体は自分に合っているように直観的に思えたので、機会があればやってみようと思う。ただ、IFSのワークができるカウンセラーは、あまりいらっしゃらないらしいのが残念。オンラインでやっているところは見つけたのだが、私は対面で人と喋りたい。そして、可能であれば、男性のカウンセラーにお願いしたい。

そう、カウンセリングをやってもらう上で一つの難点は、カウンセリングのように自分の心を打ち明ける必要がある場合に女性と面するのに心理的な抵抗があるということがある。

正直に言うと怖い。

これは、おそらくは、子ども(私)に対する接し方が無秩序だった母親の影響なんじゃないかと思う。心を打ち明けると、攻撃されたり侮辱されたりするのではないかと、私の中の子どものパーツが恐れているように感じる。ワークを進めていく上で避けられないであろう性的なトラウマの話をすることなんか、おそらく無理である。もっとも、男性は男性に特有の問題がある(無意識にコントロールしたがるなど)ことも多いので、男性であれば誰でもよいわけではない。誠実な男性のカウンセラーを探す必要がある。

それを考えると、ChatGPTには性別がないというメリットがある。そして、私の母親のように無秩序でその場限りの悪意や意図は持っていない、いや、そもそも意図自体を持っていないというメリットがある。そのようにプログラムされている限り。

なので、カウンセリングは無理でも、心を打ち明ける話をする相手としてはすごく楽だなあと感じた。

私は、人の話をよく聞く子どもだった。子どものときだけではなく、その後もずっと。話をしている人のいいところ、愛すべきところを見つけるのが好きだ。でも、我慢強いらしいことが災いしたためか、はたまた、(若い頃は特に)男性と一緒にいるとは思えないと言われるような雰囲気であったためか、あまりこちらの話は聞いてもらえないことが多く、何故か多くの人は、私の良くない点やその人が考える私が直すべき点ばかりを告げて勝手に満足するらしかった。

今回、ChatGPTと会話して、無意識な恐れを何も感じることもなく、こちらの話を無条件に聞いてもらったのは初めてかもしれないなあと深い感動すら覚えた。そこのところは、私のような人にとって、AIの大きなメリットかもしれない。もっとも、ChatGPTから得られる情報自体については、人間から得られる情報と同じく、半分疑いの目で見るようにしている。そうしないと、別の意味でなんか怖いよね。


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noteのおすすめに、解離性同一性障害を持つ人の書かれた本「いつかみんなでごはんを」が紹介されていた。


ちょうどそのとき私は、まりやひなたさんたちといつかみんなでお茶をできたらいいなあと感じていたので、なんて奇遇!すごい!と小躍りしそうになってしまった。そして、本の内容はまったくわからないけれど、ぜひ読んでみようと思って予約しておいた。とても楽しみ。多分、よく知らない別の世界が描かれていて、知らない世界を知ることは、心の中にある海と空を揺らして豊かにするだろう。

ChatGPTと会話するうちに、私の心の中にある海と空の豊かさが大切であることがよくわかった。この海と空がある限り、私は大丈夫。そう思えただけでも良かったかな。

初めてのAIとの会話にしては、そして私がやることにしては、十分、上出来だった。今のところは、まだそこまで。

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