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週刊私自身

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サウダーヂなアーカイブ。
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2018年8月の記事一覧

発明家。

缶切りをキコキコ動かしていると、発明した人すごいわ〜と一人で毎回感心してしまう。世の中でうまれているヒラメキの数にまたしても一人で感動する。最近のお気に入りはダイソーで、特に上から目方がみえる計量カップと1キロの砂糖を入れるために作られたタッパは私の中でベストセラー入りしている。計量カップは目線をカップまで合わせる必要がないし300ccまで入るというのが素晴らしい。砂糖のタッパはスリムなボディで大さじを擦り切る深さと直線がありがたい。どちらも感動もん。無駄買い好きの私にとって

しょーがないとは。

ついつい食べ過ぎちゃったけど、しょーがない。 餃子食べたかったし、しょーがない。 ねぎがいっぱいのじゃじゃ麺を食べてたら、加賀さんが山富士でお兄さんに絡まれたことを思い出した。ようやく収拾ついた頃にはラーメン伸びきってお通夜みたいに食べたぶよぶよのねぎラーメン、美味しくなかったなあ。でもあれは加賀さんだったから、しょーがない。みんなライブ終わりでクタクタだったけど、しょーがない。 あーあ、お腹がいっぱいになりすぎたけど、しょーがない。 洗濯ものをしたかったのに眠くなっ

生産性。

私の旅といえばもっぱら青春18きっぷが主流となっていて貧乏性からいつまでたっても抜け出せずにいる。18きっぷのシーズンになるとひとまず買ってみては、最後まで使わぬまま期限間近になり焦って「青春18きっぷを使う旅」にわざわざ出かけていくのだった。 昔、経済学部に通っていたいとこのお兄ちゃんがしたり顔で「生産性がない」と言ってきたのを今でもよく覚えていて、電車に乗るたびふと思い出す。ロマンがないわねなんて大学生の頃は思っていたけど、社会で働くようになってからは、ほうほう、これが

邂逅。

あれは間違いなくN君だった。「N君!」と思わず声が出そうになったけど、きっと彼は私のことなんて忘れてるだろうと思ってやめた。階段を下っていくN君は昔と何ひとつ変わっていなくて、すれ違った私はすっかり高校生の頃に戻ったような気分になって、あの頃を思い出した。 今思えば、N君は発達障がいの一種だったんだと思う。彼は私たちと同じ進学校に通っていたし、私たちと同じクラスで同じように授業を受けていた。だけど、彼の言動はいつもどこか変わっていたから当時の私たちにとっては不思議な存在だっ

二人乗り。

大人になったから、やっぱり車のデートは嬉しいし、助手席に乗りながら彼の横顔をみたりみなかったりするのは楽しい。電車で隣り合わせにきゅっと座るのも好き。好きな人と乗り物を共にすることは、行き先がどんなとこであっても構わない。関係性が深まるようで大好きだ。だけど、まだまだ恋に不慣れだった頃の私にとってそれはすごく緊張する行為だった。 高校生になったばかりの頃、当時付き合っていた男の子と二人乗りをして、私は両足を揃えて荷台に腰掛けていたことがある。漫画やセブンティーンがそれをモテ

自覚すること。

小さな頃から自分を抑えるクセがあって、いつの間にか「なりたい自分」を演じるようになった。それが本当の自分になってほしかった。だけど時々、私は自由のふりをしてるんじゃないかなって、本当に自由な人ってこんな気持ちでいるのかなって考えることもある。 初めて数秘術とタロット占いをやってもらった。占いってマインドコントロールなんじゃないかって思ってきたけど、話を聞いているうちに指標なのかもしれないって気づいた。自分が嘘だと思っていた性質が、実は自分が本来持っていた性質だとわかった。そ

暴力。

私は暴力が嫌いだ。最初に言い切っておくけど、大っ嫌い。私は昔から、超絶バイオレンスな父親が瞬間的に沸騰して発狂して手に負えなくなる時間が許せなかった。そうなった父親はもう止まらない。手当たり次第ものにあたって、そして投げる。昔、弟が大事にしていたオートバイを家の前の崖から放り投げようとした父を、弟と一緒に必死で阻止した。母は「いざとなったら、絶対私たちのこと守ってくれるから。」って言ってたけど、いざって一体いつ来るんだって、母も相当なクレイジーやなとその時思った。どうして父は

冒険とは。

住む場所や仕事がころころ変わる友人がいる。私はそんな風に決断できる彼女をうらやましくてかっこいいなあって思っているけど、その友人が前に「家を建てて、そこに住み続けて同じ場所で働ける人がすごい」と言っていたのを思い出した。 すごいこと言うなあってちょっとびっくりしたんだけど、最近言ってることの意味が少しだけわかったような気がする。同じところにとどまるってことは、思っていたより大変なことだ。 想像力が欲しいな、と思う。しゃんとした想像力が欲しい。 そんな夏の終わり、大好きな

私自身生放送。

自慢じゃないけど私のLINE返信率の低さはなかなかのもんで。だけど、今ぶりがついて溜まったLINEをどんどん返信している。女友達とのLINEは書くことを怠っている自分からすらすらと言葉を引っ張りだしてくるからびっくりする。毎日何かをしながら、自分の中でのひらめきや発見、「これかー!」って言葉が、本当に日々生み出されているんだけれど、次の動作をした瞬間に私の頭からすっ飛んでいく。ほんと、私ってどうしてこんなにも忘れやすい人間なのか。 そうそう、あのね。あの夏の日、charaの

施錠奨励。

別にいいよ?別に構わへんけどね、だけどねきりちゃん、僕がいなくなってもいいの?困るの自分やで。 いっつも鍵かけずに停めてるけどさ。こないだなんて、ももちゃりと間違えられて危機一髪やったやん。しかも僕、防犯登録和歌山のままやからね。誰かにひょいって乗っていかれたら、きりちゃんとはもう今生の別れや。 君とは10年近く一緒にいてるけど、ほんっまに雑なこと。雑っていうか、野暮。要は田舎もんやねん。ここは大都会岡山やで、イノシシとタヌキしか出てこーへん田舎と一緒や思ったらあかんわ。

とある論争。

私はネギとかパクチーとかショウガとかみょうがとか、とにかく薬味の類が大好きなんだけど、この世にはパクチーを毛嫌いするタイプの人類もまた、一定数以上で存在しているらしい。 ひばりのランチでパクチーを添えるようになってから、注文時に断りをいれる人、ぐるりと周りをしっかり残して帰る人が沢山いて、わりと衝撃をうけている私。ちょっと待って!お口の中さっぱりしたくないですか…!ってドキドキ動悸すら感じる。 パクチーが苦手な人は大抵こう言う。「カメムシの臭いがする。」いやいやいや、カメ

セカンド。

輝き眩しい私の2番目の男。 泥除けあるし、カゴもついたし、私にとっても優しい男。だけど私はどこかでルイガノ太郎のことを想ってるイケナイ女。 誰かが、人の心は縛れないって言ってたけど、鍵かけてなかったら本当にどっかいっちゃうんだもんな。しかも台風の夜。 ひどい、ひどい。深夜に商店街ん中必死で歩いて探したけど、疲れてくると、しょーがないなって気持ちになった。どこかで幸せに暮らしてるといいけど。 私も思ったより寂しくて、早速次の男を見つけたよ。優しくってとってもキュート。や

グリーンレーベルのつぶやき。

サークルKから帰って来るきりちゃんを見て、僕は目を疑った。どうしてあいつが? 傷心のきりちゃんに余計なプレッシャーを与えないよう少しずつ、上手に外堀を埋めて僕との居心地のよさを実感させてたところなのに。あろうことか、きりちゃんはその偶然の再会に目をキラキラさせている。 きりちゃんだって実感してただろう?コートやパンツの裾が巻き込まれない安心感、扱いやすいロック、荷物はカゴに快適走行。漕ぎ出したらハンドルに引っ掛けた卵パックをニーキック、なんてこともすっかりなくなって安心し

ピンヒールの理由。

私が高校生の頃、両親が人生の楽園に出演した。大阪から移住して、ラピュタみたいな山の中で暮らし始めて数年経った頃。その放送を見た母の友人が、ふと一本を電話をかけてきたらしい。「どうしたん?白魚みたいな手ェやったのに。苦労してるんやなあ。」って。今でも母は、ことあるごとにその話をしてくる。 先月、私は誕生日を迎えた。そんな日の前夜、仕事終わりまで待ってくれた友人と飲みに出かける。ほんと、ほんっと何気ない会話の中で、友人が「おばあちゃんみたいな手になって、頑張っとるんやね。」って