第七話 夏そばと秋そば
夏そばは九州が四月上旬頃から北海道は六月下旬に種を撒き
九州では六月中旬頃から、北海道でも八月中旬には収穫が終わります。
東京では暑い盛りに出回ることになりますが、
地方によって旧盆の振る舞いに間に合うようにと日数を逆算して種を撒いたものだとも言われています。
夏そばは日照時間が少ない為、メシベが発育不全で秋そばに
比べると色や香りがどうしても薄くなり、味も淡白なものになってしまいます。
秋そばは北海道が七月上旬頃から九州が九月上旬に種を撒き一番早く収穫されるのが
北海道で九月中旬、九州では十一月中旬となります。
夏そばに比べて秋そばは味、色、香りともに優れています。
一般的に「新そば」と呼ばれるのはこの収穫したばかりの秋そばの事を言います。