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私の連城三紀彦短編ベスト10

連城三紀彦ファンの会員ぜとこによる短編ベスト10です。大好きな作家なので、正直10作では収まりきらないです。その時の気分によって変わるかも……。


1.「花虐の賦」(『宵待草夜情』収録)
連城短編の最高傑作。奇想・技巧・筆力すべてが完璧で、初めて読んだ時の衝撃は忘れ難い。


2.「桔梗の宿」(『戻り川心中』収録)
切なくも愛おしい。ヒロインが語り手の背に言葉を投げつけるシーンが美しすぎます。



3.「花緋文字」(『夕萩心中』収録)
花葬シリーズで1番エグい。凄惨な衝撃が読者に襲いかかる。


4.『未完の盛装』(『宵待草夜情』収録)
奇抜な構成が素晴らしい。二重三重に仕掛けられた反転劇には圧倒されるしかない。


5.「過去からの声」(『夜よ鼠たちのために』収録)
誘拐ミステリの名手が手掛けた傑作。何気にラストシーンが大好き。


6.「瓦斯灯」(『瓦斯灯』収録)
男女のすれ違いの描き方が秀逸。連城の中では地味なんだけど、恋愛寄りの作品では一番好き。



7.「ひとつ蘭」(『黒真珠』収録)
過剰な動機と人間関係の構図の反転がたまらない。



8.「桐の柩」(『戻り川心中』収録)
執着心のような情念の縺れが最高。



9.「春は花の下に」(『夢ごころ』収録)
記憶を辿った桜の情景が美しすぎる。からの真相にはゾッとさせられました。



10.「喜劇女優」(『美女』収録)
技巧の果て。連城ミステリの極北。



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