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「トレーニングをまともにできていない人は、競技動作にこだわりがない」と思われていることがある件について

どうも。藁科侑希(わらしなゆうき)です。
普段は大学教員やスポーツ現場でコーチやトレーナーをしております。
今日が638日目のnote投稿です。

タイトルが回りくどくて申し訳ございません。
少し前にTwitterで見た話題だと思うのですが、アスリートの指導現場で、「トレーニング優位」の考え方になっているような傾向を感じ、とても危惧しておりまして。
それはちょっと違うのではないか、ということを書いていきます。

ウエイトトレーニングを指導するトレーナーさんや、トレーニングコーチのかたとお話をしたり、情報発信をされている中で見受けられることとして。
「トレーニングに"さえ"」精通していない、こだわりのない選手が、アスリートとして大成するはずがない、のように断じているかたがいらっしゃったんです。

このトレーニングと競技動作やパフォーマンスを混同されている方がもしいたとしたら、自分としてはその認識は改めてほしいなと願っております。

トップレベルにいけばいくほど、そのアスリートたちに言えることは、「個人差が大きい」ということ。
必ずトレーニングが必要なんだ!と盲信してトレーニングを強制して、競技パフォーマンスを落としてしまう、ということも実際かなり見受けられることなんです。

"その競技のことは、競技に人生を捧げているアスリートが一番わかっている"、と私もトレーナーの師匠に毎回言われていたのですが。
競技動作にどうやってトレーニングを活かすのか、競技動作をどうチャンクダウンしてウエイトトレーニングやコーディネーショントレーニングへ応用させるのか、あるいはマイナーチェンジした手法や種目にしていくのか。

これらが現場でのトレーニングを考える際に必要な考え方だと思っています。
今やウエイトトレーニングをやらないことは悪だ、という風潮さえあるかもしれません。
実際に、きちんとした手順やプログラム、段階を踏めば、競技パフォーマンスに好影響を与えられることはほぼ間違いないのだと思います。

ただ、トレーニングの中で"これさえやっておけばいい"と汎用的な考えをアスリートに当てはめてしまったり、競技動作そのものに悪影響を及ぼすことにつながる種類のトレーニングもあったりするんです。

トレーニングと競技動作はそもそも別物

これは色々な知識をつけてきて、経験を積んできても、抜け落ちがちな考えだと思っています。

上記のような観点から、この方の言わんとすることがとても共感できて嬉しいのですが。
こだわりを通す時と通さない時、それぞれ目的や時期、選手の"感覚"とのすり合わせで、重量にフォーカスするのかそうでないのかを選択したりするのだと思っていて。

何はともあれ、トップアスリートたちの競技に対する意識やこだわりは並々ならないものであり、それをコーチやトレーナーなど、他者が全て理解することは困難です。
そんな中で、勝手にトレーニングを当てはめたり、「このトレーニングもできないやつはダメだ」とレッテルを貼り付けたりすることが、いかにナンセンスなのかを自覚すること。

アスリートにとってのより良いサポートとは何か、自分たちが意識すべきは手法だけではなく、その目的とすり合わせだ、ということは認識しておきたいですね。

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今日はここまで。638日目おわり。
最後までお読みいただきありがとうございました!

それではまた明日。

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【保有資格】
 博士(スポーツ医学 筑波大学)
 日本スポーツ協会公認バドミントンコーチ3
 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
 日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツコーチ
 日本障がい者スポーツ協会公認中級障がい者スポーツ指導員
 日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツトレーナー
 NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
 NSCA認定パーソナルトレーナー
 高等学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
 中学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
 赤十字救急法救急員

【現在の大学担当授業】於:東京経済大学・千葉大学・東洋大学
 <体育実技>
  ●バドミントン ●卓球 ●バレーボール ●トレーニング理論実習 ●フィットネス
 <ワークショップ科目>
  ●テーピング・マッサージ実習 ●スポーツ医学理論実践
 <講義科目>
  ●健康の科学a ●健康の科学b ●スポーツとの出逢い


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