こころ踊る景色
早朝のゴミ出し。
澄んだ空気の誰もいない景色
目を閉じて朝日を眉間に集めている時の
まぶた裏の赤、黄緑、白金の景色
すっかり仲良しの野良猫が玄関先で
前脚を体の中に折り曲げて寛ぐ景色
洗濯物の白いTシャツが太陽のスポットライトを浴びながら、そよ風とダンスしている景色
パッと空を見上げた時。部屋の窓から偶然見える、チョークみたいな小さくて真っ白のヒコーキがぐんぐん上昇していく景色
部屋の窓から見える向こうの大きな木。
風が強い日は、こちらに一生懸命手を振っているように見える。まるで生きているみたいでゾッとする(本当に生きてるけど)けれどそれがよい。
鳳凰や龍に見える大きな大きな雲
次々にカタチを変えていく雲
夕方から夜に変わる繋ぎ目の時間
何とも言えない曖昧な時間帯の空の景色
鏡の中の私の瞳。その奥の奥。
私の前世も未来も全て覚えていて
全て知っているかのような私の瞳。