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ニックネームを呼び合う
お互いをニックネーム(下の名前など)で呼び合っているサークルがある。
私が何か提案したわけでもなく、参加者同士で突如始まったことだ。
とある日。
比較的新しい参加者の方が、メモ用紙とペンを持ってきていて「下の名前何?」と聞いて回っていた。「私、ともこ。」「そしたら。ともちゃんやな。」といった会話だ。
その会話に段々と人が集まり、気づけばほぼ全員で「〇〇ちゃんやな。」「私は〇〇で、この人は〇〇な。」と会話が続いていた。学生時代のニックネームが飛び出す方までおられ、学校に入学した直後のクラスの休み時間みたいで、なんだか懐かしい光景を見ているようだった。
そして私にはどなたも、下の名前を聞いてくれなかった。笑
すねている訳ではない。主催者を気に留めず、みんなで盛り上がってくれていることが何よりうれしいことだ。(私のことをニックネームで呼ぶのは失礼と気を遣ってくださったようだ。私もニックネームで呼ばれたい気持ちがあるが、私が主役感が出てしまいそうで自粛することにする。)
翌週。
みんなのニックネームのメモを取っていた方が、全員分コピーして持ってきてくれた。そのプリントをもらい、みんなは大喜びで「〇〇ちゃんおはようー。」「〇〇さんは、久しぶりやなー。」と大きな声であいさつをしていた。
認知症というわけではないが、年齢とともに忘れっぽくなるものだ。しかし、このニックネームの呼び名は、メモがなくても多くの方は忘れることがないようだ。それは、自分たちが楽しくてやっている主体的なことだからと思っている。
最近新しい参加者の方が来てくれた。みんなで歓迎ムードで自然と輪になり、あいさつもそこそこに、第一声が「下の名前何?」だった。笑
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