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フレイル予防~①概要編~
医歯薬出版株式会社というところから出されている”フレイル介護予防Q&A”という本を読みました。年末には、この本の内容でZoomセミナーもしてくださっていて、内容がとてもよかったので2回も参加してしまいました。
今回はその中で、私が印象に残ったこと、参加者にお届けしたいポジティブな内容をピックアップして文章にしました。概要編・運動編・食事編・社会参加編と4回に渡り記事にしようと思っています。そちらも合わせて読んでくださると嬉しいです。
ちなみに...。
本の内容とは私の解釈が間違っていることがあるかもしれませんので、詳しくはご自身でもお調べくださいませ。合わせて、こちらの本や著者、出版元の方々とも何ら関係なく、もちろん宣伝でも何でもありませんので広い心で読んでください。
そもそもフレイルとは何か・・・?
正しい言葉でいうと「加齢に伴い生理的予備能が減少し様々なストレスに対する脆弱性が亢進した状態」だそうです。
しかしそう説明を受けてもピンとこないと思うので、私が参加者の方に説明するときは、「要介護状態の前段階」「昔からの言葉で言うと”虚弱””老衰”です。」お伝えしています。
ちなみに私に開催しているサークル内で”フレイル”という言葉を知っている(内容がなんとなく分かる)方の割合は、3割ほど。聞いたことはある方が6割ほどです。
そしてフレイルは運動器(例えば筋力低下など)の要素だけでなく3つの側面があるそうです。その3つとは、
〇身体的フレイル(例えば歩行能力の低下など)
〇社会的フレイル(例えば閉じこもり傾向など)
〇心理・精神的フレイル(例えば認知機能の低下など)
私が感じたことは、運動器のことだけでなく、身体のこと、生活のこと、心持ちのことなど、さまざまな側面からの予防が必要になりそうだということです。
サルコペニア・ロコモ・フレイルの違いは?
上記のようなカタカナ言葉をよく聞きませんか?何が何だか分からなくなることがありますね。似ている意味合いだけど、ちょっとづつ違いがあります。
ロコモと呼ばれているロコモティブシンドロームは、3つのフレイルの中の身体的フレイルとほぼ同じ意味。サルコペニアは、身体的フレイルの中の筋肉(骨密度低下や関節痛は含まれず)の部分だけとほぼ同じ意味。
このような解釈でいかがでしょうか?
私が参加者にお話しする場合はざっくり、サルコペニアは筋力低下の部分、ロコモティブシンドロームは運動器低下(関節痛や骨密度低下や筋力低下など)、フレイルは生活機能全般の低下とお話ししています。
フレイルは改善するのか?
一度進行すると元には戻らないということが多い中、フレイルはなんと改善が見込めるというデータが出ているそうです!!これは私も声を大にしてお伝えしたいことです。
フレイルとは要介護状態の前段階と近しい意味であることから、機能低下がさほど進行していない状態です。やはり何事も早いうちからの予防は効果があるのだと感じています。
数値ではフレイルと判定された方の中で4年後に要介護や死亡に至るケースは50.9%ですが、改善される方が31.5%とのことです。
フレイルが改善した方はどのような方?
フレイルが改善された方は、以下の3つの要因が関係しているそうです。
①運動習慣がある方
②タンパク質の摂取が習慣が良好な方
③社会参加ができている方
一時的な取り組みというよりは、これらを習慣にすることが重要なのだそうです。
私のサークルでは、「①運動習慣②社会参加習慣はここに来ている限りは習慣になっていますよね。②の食事を気をつけましょう。」とお話しています。私の日々行っている活動がこのようにきちんとデータとしても予防に寄与できていると思うと大変嬉しいことです。
次回からの投稿では、上記の3つの習慣について記載していきたいと思います。
おでかけ運動教室わんせるじんぐ
https://wan-seru-jingu.jimdofree.com/