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叶迫の茶山のかっこよさ

どうも、朝七時から5時間ぶっ通しで草刈機をぶん回していた高木です。

もうすぐ栗が落ち始めるのでそのための下草刈りです〔まだあと半分ぐらい残っている〕

さて昨日一通り茶山ごとの特徴を説明したのですが、今日はさらに深掘りしていこうと思います。

お茶猛者の方も起きてください。

さて八女鰐八でも1番気合いの入った茶山と言うと、やはり叶迫の茶山です。

昨日の記事を読んでいない方は叶迫の所だけでも。

そんな逆境を生かしたお茶にするために叶迫は無施肥の自然栽培です。

世の中的には"肥料をまかないと作物は美味しくならない"というのが鉄則ですが、

そんな大嘘は農協の受け付けからは見えないパネルの中で指示を出しているお偉いさんの前だけにしておいて、、、〔知らんけど〕

無施肥の自然栽培だと、茶葉に含まれる窒素分〔肥料分〕が少ないのでお茶の木の根が吸い上げる養分は天然の土壌由来のミネラルなどの養分になります。

そのため香りや味わいがその土質由来の物となりその土地、その地域で様々な味わいが楽しめるという多様性に富んだお茶になります。

肥料をまいた茶葉と見た目は同じような茶葉になるのですが、茶葉が内包する質が変わってきて、窒素分が多いと確かに"旨味"の強いお茶になるのですが、結局肥料由来の味わいなのでその土地の良さなどが出にくい似たようなお茶になります。

町の香ばしい古本屋がどんどん大型書店に変わっていくようなイメージです。

"収量"を重視した現役の方たちの時代のお茶作りであればそちらが主流となるのも納得行きますし、何しろ"旨味"が強くなると言うのは当時、革命だったと思います。
そして何よりも旨味のあるお茶もその文字通り美味いお茶なんです。

そして八女茶というお茶が何故深蒸しで旨味系で甘み系で繁栄していったのか?という事を考えると八女の山間の土質は粘土質の場所が多く、旨味系に合う土質であるからだとも考えられる訳です。

しかし緑茶の需要もお茶を日常的に飲むと言う文化も衰退し始めた時代に同じものをさらに作り続けても面白くないなというのが、施肥や自家製の肥料にこだわるわけで、今更TSUTAYAがばんばんできても面白くなく、よりニッチで特化した専門書屋さんや何がおいてあるかわからない古本屋のようなお茶の方が面白いからというのが一つの理由としてあります。

もう一つの理由として
お茶の生き様として、収量をとるために肥料や農薬に頼って管理されたお茶よりも、自力で養分を吸い上げてたくましくなった茶葉の方がかっこいいと言う事です〔デブよりマッチョでしょ?〕

煎の利きや、熟成の可能性、抽出のバランス、素材の良さからしか出せない余韻と幅。

こういった強みが自然栽培の茶葉には現れます。

しかしそれは普段お茶屋さんで出される一杯や市販の茶葉からは感じにくく、"旨味"や'色の美しさ"だけで片付けられがちです。

そういったスポットの当たらないかっこよさ、ポテンシャルを伝えて行きたいという事と、人が生きていく上での価値観として、この作物のもつ性質というのは非常に大切なものが含まれていると思います。
それは理屈でごちゃごちゃと言うよりも
「美味い一杯」
に込めたほうが表現としてかっこいいなと思うのです。
既存の概念というものは時代によって強く揺るぎないものとなっていくのですが〔高木も農薬や肥料を使わない事を今だに鼻で笑われている〕

新規就農の枠にお茶農家という枠が無い今の時代だからこそ、新しい茶の可能性を、生き様を表現する事が自分の目指す表現に繋がると信じております。

現に対面でお茶を淹れて"知ってもらう"ことによって新しい価値観や考え方も含めて"感動"して頂ける事も多くあります。
生き様だなんだとほざいても最終的にはうまいかまずいか、好きか嫌いかそれでいいのですが、ただ「高木の作ったお茶でも飲んでみるか」と飲む一杯がよくわからんけどなんとなくうまく感じるなぁぐらいから可能性を開いていければと思います。

八女鰐八の2024年のお茶は8月28日〔八女鰐八の日〕から販売開始です。
この叶迫のお茶は
⚪︎叶迫手摘み煎茶
⚪︎叶迫煎茶
⚪︎叶迫萎凋煎茶"やをら"
の3種類です。是非この自然栽培のお茶の豊かな味わいをお試しください。

ありがとうございました。 高木。


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