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先回り思考は移民である私の存在価値を証明したいという強迫観念かもしれない

前回の過度に「正しさ」を気にしてしまうことと自身の移民背景の関係性に引き続き、今日は「先回りして考えすぎること」と移民背景の関係性について考えてみたいと思います。


最近転職をして新しい職場で働き始めたのですが、これまでの上司とマネジメントスタイルが180度違う新しい上司と働くことで、今まで見えていなかった自分の傾向を知ることができています。

今回さらに判明したのは、私はどうやら相手が「Aしてください」という指示に対して、「AのあとにはBとCもあるから、先にABCやっときました」のような仕事のやり方をすることです。

上司は一歩ずつ進めるタイプで、「Aしてください」と言われたのに、AとBを勝手にやっちゃてる私はもちろん指摘を受けました。冷静になって考えると、上司が「Aをしてください」と言ってるのだから、素直に「Aをすればいい」のでは?と思うのですが、どうやら私は無意識にA以上のことまでに考えを巡らせ、気づけば指示以上の行動をしてしまうのです。

これを「仕事ができない」で片付けたらそれはそれまでなのですが、いかんせん私は社会学専攻出身で、心理学に興味がある人間。いろいろ過去の傷つき体験が今の行動に与えている影響を分析してしまうのです。

最近、発達性トラウマや複雑性PTSDについて学んでいるのですが、トラウマについて発信しているこの方のツイートを借りて説明すると


私はもしかしたら、先回り思考で自分をコーティングして守ろうとしているのかもしれません。新しい職場ではまだ自分の存在価値を感じられていないという背景もあり、私は「ちゃんと先回りをしていろいろ考えてるよ!」ということを上司に見せることで承認を得たいと潜在意識では思っているのかもしれないと思いました。

そして、この思考パターンはもしかしたら小さい頃に感じた「日本社会に受け入れてもらえない恐れ」から生まれてる可能性もあるかもしれません。

例えば、

  • 先回りしていろいろシミュレーションすることで、「日本人」として不適切な行動をしたときにすぐに挽回できる

  • 先回りしていろいろ考えることで、自分は他の日本人よりも劣った人間ではないと証明できる

  • 先回りしていろいろ考えておくことで、自分は思いやりがあって相手に受け入れてもらえる価値のある人間だと思ってもらえる(日本人じゃないから社会から受け入れてもらえないと刷り込まれてる)

  • 失敗したら日本人じゃないとバレて怖いから、「先回りして」考えられるあらゆるパターンを想定しておくことで安心を得ようとする


このような、無意識な自分を防衛する思考パターンがあると思いました。

いやいや考え過ぎでしょ〜と思う方もいるかもしれませんが、私としてはそこそこしっくりきています。無意識の行動の裏に、小さい頃に感じた「日本社会への恐れ」が影響していることに気づき衝撃を受けましたが、同時に、根本要因かもしれない視点をもてたことで、なんだかすっきりしました。

小さい頃に日本社会を怖がっていた私は、今でも私自身を守ろうと先回り思考を駆動してくれていたのだと思います。大人になった今、もうその信念は必要ないので、「私を守ってくれてたんだね、ありがとう〜」と感謝をして、自分の中から認められない恐れを外していきたいと思います。

この気づきを得たことで、上司とのコミュニケーションがどのように変わるか引き続き観察してみたいと思います。

今日も読んでくださり、ありがとうございました。


あ、インスタ始めました!

移民ルーツや外国ルーツをもつ方々が、自身の背景が人生に与えた影響を知ることで自己理解が進み、より自分らしく生きていけるようなきっかけとなる発信ができればと思います。こちらもよろしくお願いします〜!

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