‘学校教育の意義”を問い直す。 文科省「義務教育の在り方WG」最新報告① 年度内に「論点」提示へ
公教育を巡る本質的な議論が、文科省内で本格的になされています。
舞台は、昨秋発足した『義務教育の在り方ワーキンググループ』。
これまでに計5回開催されてきました。(2月7日現在)
「そもそも、義務教育とは一体何なのでしょう」といった問いが、委員から発されるなど
教育の本質に迫りながら、議論は深みを増しているようです。
WGでは、今年度内に主な『論点』を整理。
そして来年度以降、整理した論点ごとに更なる議論を重ね
具体的な施策や運用上の工夫など、議論の成果を現場レベルで展開していくための検討をしていく方針です。
今後このWGで示される論点が、後に学習指導要領が改訂される際にそのまま反映される、と決まっているわけではありません。
ただ、改訂の際の議論において、適宜参考にされることは確かだろうと考えられます。
その意味で是非、教育現場に関わる方、関心のある方々には
このWGの動向に、注目してもらいたいと思います。
義務教育を巡る議論。発端は…
文科省の中央教育審議会(※1)は21年1月、《令和答申》(※2)を発表しました。
学校教育を巡る多くの施策は現在、この答申に基づいて議論・策定されています。
令和答申で大きく掲げられているのが、《個別最適な学びと、協働的な学びの実現》。
これを巡って、
個別最適な学び&協働的な学びとは、具体的にどういうものなのか?
子どもたちはこれらを、どうやって身につけたらいいのか?
といったことを幅広く話し合う目的で、義務教育の在り方WGが設置されました。
更には、実現の場である学校の意義を改めて問い直しつつ
多様で、柔軟な学びの具体的な姿を明らかにすることも、WGの目指すところです。
次回は、現時点で挙げられている論点の案についてお伝えします。
(※1=文科省に設置されている審議会。文部科学大臣の諮問機関)
(※2=正式名称は「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して〜全ての子どもたちの可能性を引き出す、個別最適な学びと協働的な学びの実現〜」)