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花に嵐の映画もあるぞ(邦画編)。

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わたしの好きな映画を、「褒めること」意識してつらつら書いていきます。 取り上げる映画は、時にニッチだったり、一昔前だったりしますが、 そこは「古いやつでござんす」と許して、ご容赦…
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#私の好きなデ・ニーロ

思い出は何時までも美しく。スコセッシとは違う味付けをしたギャングのデ・ニーロ、それが「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」。

いまさらながら、あらかじめ断りを入れておけば タクシードライバー 。レイジング・ブル。キング・オブ・コメディ。 スコセッシ=デ・ニーロのコンビは、別格だと思ってる。 沢山の人が、様々な言葉で、ここまで語ってくれたと、思っている。 今回、他の人とは違う切り口で スコセッシ=デ・ニーロのコンビ作品を語ってみようと思った が、到底わたしにはできないことだった。 ならば「他の人がほとんど語っていない傑作」を 「他の人とは違う切り口で語る」ことはできないものか。 考えに考えて決め

元マフィア・自分探しの旅真只中のデ・ニーロ。それが「マラヴィータ」。

デ・ニーロ・ナイト、第九夜はカラーを変えてコメディ寄りの作品、 リュック・ベッソン監督との夢のコラボレーション「マラヴィータ」を紹介。 デ・ニーロが元マフィアで自分探し真っ最中のアブないオヤジを演じる。 ※あらすじはこちら! フレッド・ブレイクは泣く子も黙る元マフィアで、家族ともどもFBIの証人保護プログラムを適用され、偽名を名乗って世界各地の隠れ家を転々としてきた。そんなワケあり一家はノルマンディーのコミュニティーに溶け込もうとするが、かんしゃく持ちのフレッドは事あるご

海賊の首領にして華やかに女装するデ・ニーロ! それが「スターダスト」。

勝手にデ・ニーロ・ナイト、第八夜は、2007年のファンタジー映画「スターダスト」をお届けする。 あらすじはこちら↓ イングランドの外れにあるウォール村。18歳の青年トリスタンは愛するヴィクトリアの心をつかむため、魔法の国“ストームホールド”に落ちた流れ星をプレゼントしようとする。だが墜落現場で彼が見つけたのは、美しい女性の姿をした“流れ星”だった。そのころ、永遠の若さを手に入れようと“流れ星”の心臓を狙う魔女の三姉妹、“流れ星”が持つ王位継承の証であるルビーを狙う王子たち

ハメをはずすデ・ニーロ、それが「ダーティ・グランパ」に「ラスト・ベガス」。

デ・ニーロ・ナイト 第七夜はコメディ寄りの二作品を。 それも、「キング・オブ・コメディ」のような笑うに笑えない ではなく、健康的で騒がしい笑い のベクトルで。 紹介するは、2016年の「ダーティ・グランパ」と2013年の「ラスト・ベガス」。 どちらも、バカンスを満喫する愉快な親爺を、自然体で(心から楽しそうに!)演じている。楽しみにふける影には、老いの寂しさがあるのだが。 下品の花、だけど最後はしんみり、ダーティ・グランパ。ロッテントマトでボロクソの本作。 中でも辛辣な

すべて元通りにしたかった。 できなかった。 沈痛のデ・ニーロ「ディア・ハンター」。

デ・ニーロナイト 第六夜は、マイケル・チミノ監督「ディア・ハンター」。 概要は・・・あまりにも有名すぎるのでここでは詳しく述べない。下記参照。 マイケル・チミノ監督は、「ベトナム戦争映画」という枠を使って この世に戦がある限り、いつ、どの時代にも存在する 心に傷を負い、社会に適応できない戦場帰りの若い男たちの肖像を描いた。 だから、この長編は、今なお普遍性を持っている。 ニック(クリストファー・ウォーケン)が戦争の死霊に魅入られた姿も、 スティーヴン(ジョン・サヴェージ)が

「働くことに、年齢はない。」 そう本気で信じさせてくれるデ・ニーロの「マイ・インターン」。

デ・ニーロ・ナイト第三夜は、2015年のヒット作「マイ・インターン」を。 デ・ニーロが「今のニッポンの職場にもこんな年長者が欲しい!」と感じさせてくれる、立派でカッコいいお爺ちゃんを演じる。 あらすじはこちら。 舞台はニューヨーク。華やかなファッション業界に身を置き、プライベートも充実しているジュールス。そんな彼女の部下に会社の福祉事業として、シニア・インターンのベンが雇われる。最初は40歳も年上のベンに何かとイラつくジュールスだが、やがて彼の心のこもった仕事ぶりと的確な

世紀末を流離うデ・ニーロ、それが「RONIN」。

「勝手にデ・ニーロ・ナイト」 第二夜は、ジャン・レノとの夢の共演、監督は「ブラック・サンデー」のジョン・フランケンハイマーが務めた1998年のアクション映画「RONIN」を取り上げたいと思う。 本作でデ・ニーロは、当時「レオン」で勢いに乗っていたジャン・レノに一歩も退かない 冷静な「ロウニン」に徹する。 <キャスト&スタッフ> サム…ロバート・デ・ニーロ(佐々木勝彦) ビンセント…ジャン・レノ(金尾哲夫) ディアドラ…ナターシャ・マケルホーン(唐沢 潤) 監督:ジョン・フラ

デ・ニーロがアメリカの未来を予見していた?演じるは暴れん坊将軍、それが「マチェーテ」。

どんな役にもなり切れる、いや役そのものになれる名優ロバート ・デ・ニーロ。 どの長編も、ハズレがない。だから、この人の代表作を挙げるとキリがない。 どうせひとつに絞れないなら、 大好きなデ・ニーロをぜんぶ扱ってみようじゃないか。 本マガジン、デ・ニーロ・ナイトと洒落込んで、 いろいろなデ・ニーロを追いかけてみようと思う。 第一夜は「マチェーテ」。 デ・ニーロが暴れん坊将軍となって世界にヘイトをばらまく。 デ・ニーロ、彼は移民大嫌いのイヤなイヤなイヤな奴。本作、今となって