見出し画像

ウォーキングでアパシー予防

高齢者の介護が必要となった原因として、「骨折・転倒」は、「認知症」、「脳血管疾患(脳卒中)」、「高齢による衰弱」に次いで4番目に多い数字になっている。

厚生労働省「人口動態調査」より

その転倒要因として近年注目されているのがアパシーです。
アパシーは行動的、情緒的、認知的特徴からなる行動症候群であり、目標に対する行動の減少として現れるモチベーションの低下状態として定義されています。
本日は、ウォーキングでアパシーを予防することが可能か?について調べてみました。

アパシーを予防する重要性

アパシーは、転倒のリスク因子と報告されています。
さらに、主観的な機能障害レベルの悪化、フレイル発症にも関連していることが報告されています。
転倒やフレイルは活動制限のリスクとなりうることから、アパシーを予防することは重要であると考えられています。

どう予防するか?

本日紹介する
地域在住高齢者における身体活動量とアパシーの関連
では、

アパシーを呈する高齢者では,総身体活動量,低強度身体活動量が低下しており,座位行動が延長していた.しかしながら,それらはうつ症状の影響を強く受けており,身体活動量とアパシーの独立した関係は認められなかった.

と報告されています。
つまり、身体運動との関連性はなかったと考えられます。

本当に運動で予防は無理か?

身体活動量との関係性は認めれれなかったのですが、同じ研究では以下の報告もあります。

総身体活動量,低強度身体活動量,座位行動がアパシーの有無に有意に関連していた.一方,中強度以上身体活動量はアパシーとの有意な関連が認められなかった.機能的な因子による調整を加えた最終モデルでは,身体活動量のすべての強度レベルにおいてアパシーとの有意な関連性はみられなくなり,うつ症状を表すGDS-12とアパシーとの強い関連が示された.

とされています。
これをまとめると、
・座位時間の短縮
・低強度の身体活動
・うつ病の予防
が重要であると考えられます。
ウォーキング療法士として、まずは座位時間の短縮、うつ病の予防を目的にウォーキングでのアパシーの予防が可能であると考えられます。

まとめ

高齢者へのウォーキング指導でポイントとなるのが、その方が継続できる方法、速度をお伝えすることです。
このくらいでも十分効果があります、としっかりとお伝えすることで取り組みやすくなるでしょう。
しっかりと正しい知識を持って、健康寿命の延長に貢献していきましょう。
ウォーキングを指導し、その方の健康寿命をサポートしてみませんか?
療法士として、社会貢献ができる手段がウォーキング療法士です。

ウォーキング療法士の詳細はこちらから
https://iairjapan.jp/wt/


いいなと思ったら応援しよう!