わくさん@ある数学科講師

どこかの予備校の数学科講師です。Youtubeで日常のことや授業の配信をしたり、オンラインでも「何かを始めようとする人たち」のサポートができないかと日夜模索中。個人事業主としてのサイトにもブログがあります(がまだ全然書けていません)。→https://alphaedu.jp/

わくさん@ある数学科講師

どこかの予備校の数学科講師です。Youtubeで日常のことや授業の配信をしたり、オンラインでも「何かを始めようとする人たち」のサポートができないかと日夜模索中。個人事業主としてのサイトにもブログがあります(がまだ全然書けていません)。→https://alphaedu.jp/

最近の記事

どうなる?「データの分析」

しばらく更新をサボってしまった。待ってくれてた全国1億人のファンの皆様大変申し訳ない。ファンなどいるはずもないが1億人いると思い込んでおけば私のモチベーションが上がるのだ。 さて,共通テストの件でも早めにやっとけと書いた「データの分析」。今回はこの分野に関して少し書いておこうと思う。 データの分析という分野について 今世間ではビッグデータを扱うことができる「統計に強い人材」が多く求められているらしい。統計専門の大学院のコースも設けられたりして,その流れは少しずつ,しかし確

    • 予習はいいことなのか?

      「学習法」を見直す勉強はとにかく予習→授業→復習のサイクルが大切で、これをしっかり守れば力がつく(えっ!?)、などという指導をされたことがある人は多いと思う。しかし、これほど無根拠な言説もなかなかないように思える。 私が受験生の親だったら「それじゃあこちらの塾では出席率が高かった生徒さんはみんな合格されてるんですね?」(当然そんなわけはない)とか突っ込んで、多分塾内のブラックリストに載るだろうw 今回はこの「学習法」というやつをゼロベースで見直してみようという話なのだが、

      • 板書を写すな、ノートを取れ

        タイトルは,私が以前教えていた塾でお世話になっていた大先輩の言葉。これは今でも金言だと思っていて,改めて話をしまくることはないが,授業の組み立ての基準の一つにしている。今回言いたいことはこの一点なので,記事も短い。 解答プリントの配布私はよく授業のときにこれをやる。目的はいくつかあるんだけど,純粋に板書の量を減らして時間の余裕を作るということが大きい。そして,時間の余裕があるということは,学習者が考える時間が増えるということでもある。 板書を写すと,人間の意識はどうしても

        • 休講って実は結構大変なのよ

          授業が休講になる理由は様々である。一番多いのはやはり講師の体調不良だけど、少々の異常ならやってしまうことも多い。まあ昨今の世情だと「無理してはいけません」となることもあるだろうけど。 とにかく休講になったとしたら、大体生徒さんは喜ぶだろう。我々もまあ、本当に体調が最悪だったらそれどころではないが、ちょっと変だから念のためーくらいの状況であれば「休める!」というポジティブな感情の方が先にくる。 ただし、これは束の間の喜びで、あとで痛いしっぺ返しを喰らうことも多々ある。それは

          問題が解けた理由を考える

          解けなかった理由じゃなくて解けた理由「解けた理由」というのはミスタイプではない。まさに文字通りだ。「えっ?」と言う人は多いだろう。解けなかった問題についてその理由を突き止め,次は解けるようにしようというのは普通だ。しかし「解けた問題」はそれでいいではないか。 よくないから言っている。細かいことは別にして,要するに「まぐれで解けたもの」をまぐれだったとちゃんと認識しなさいということだ。 たとえば連立方程式 シンプルな連立方程式一つ取ってみても,「いろいろ式をいじっていたらな

          問題が解けた理由を考える

          解法網羅系参考書について

          今回は青チャートをメインツールとしている人には耳の痛い話かもしれない。 そもそも解法網羅系とは 解法網羅系とは,文字通り解法が網羅されている本のこと。ここで言う「解法」とは根本的な考え方や思想のことであって,間違っても「ありうるすべての問題」が全部ここにあるという意味ではない。実際入試問題を作る側はなんとかしてこの類の参考書を丸暗記してきた受験生をあぶり出して落とそうと努力するものだ。 「数学は暗記だ」という本 がある。調べてみると初版からもう20年以上経過しているようで

          解法網羅系参考書について

          共通テストに関するあれこれ(2)

          (1)に引き続き、実際の共通テストの対策について書いておきたいと思う。今回は全体を通した考え方についてだけど、例外的に1つの特定分野についても触れる。 二次力をつけるセンター試験からそうなのだが、誘導があるとは言え問題の本質的な難易度はかなり高い。結局あなたは数学の基礎力がちゃんと身についているんですか?ということをなるべくストレートに問うことを意識していることが客観的にも伝わってくるし、ちゃんとした基礎力をつけることが数学では一番難しいことだし。そういう狙いがあるなら必然

          共通テストに関するあれこれ(2)

          「基本」≠「簡単」

          「基本」とは「簡単」であるという意味ではない。と言うと多くの受験生はそれなりに衝撃を受けるらしい。どうでもいいけど、適切な画像が見当たらなかったので「衝撃を受けたねこちゃん」の画像を借用させていただいた。かわいい。 正確に言うなら、基本という言葉にはいろいろ意味があって、必ずしも簡単という意味とは限らない、ということである。 例えば、問題集での「基本問題」。これは各分野の最初に出てくる定義の確認であったり、公式を一回使うだけで解けるものだったりするので、確かに簡単に解ける

          共通テストに関するあれこれ(1)

          明日から9月だなんて、そんなタチの悪いデマを流したのは誰ですか? と言いたいのはみんな同じだ。しかし無情にも時は流れていく。明日は9月1日であるという運命には誰も抗えないというのか。 というわけで、9月からの受験生はどうあるべきかという話をいくつかの角度からしておきたい。毎年予備校でする話ではあるけど今年からはここのQRコードを配布するだけで済ませようという魂胆だ。 まずは共通テストへの心構えをテーマとする。長いので何度かに分けることをお許しいただきたい。なおトップの画

          共通テストに関するあれこれ(1)

          言語化のススメ

          昨日noteにデビューして2つほど書いてみたけど、とりあえず手軽に書けるのが良いですな。WordPressのブログも持ってるけど棲み分けをどうしようかしらと考え中。あ、WPの方は鯖取ってインストールしただけで、まだ何もありませんです。 昨日の記事は2つともPCから書きましたが、この記事はスマートフォンから書いてます。あと、丸わかりだけど絵はいらすとやさんね。やっぱりここの絵はかわいい。でもいずれ別の素材集も用意したいなあ。 わかる言葉で理解する閑話休題。 数学のチカラを

          「質問する力」を鍛えて学力を伸ばそうっていう話

          春先,新しい年度が始まると多数の新しい生徒さんに出会うことになる。そこから受験生として育てていくことになるわけだけど,最初のうちは生徒たちが勝手を分かっていないことも多く,我々もそれに振り回されてしまうことも多い。 非常勤講師は基本的に講義中が拘束時間で,講義が終わると拘束がなくなるので帰宅できる。なので特に生徒の質問やこなしておくべき仕事がなければ我々は帰ってしまうのだが,時々まったく違う時間帯に生徒がやってきて,事務方に「わくさん先生いますかー?」なんて聞いてくることが

          「質問する力」を鍛えて学力を伸ばそうっていう話

          ある数学科講師のつぶやき ーごあいさつに代えてー

          「わくさん」と申します。 予備校や塾で数学を教え続けて20年を超えました。このたびYoutubeやnoteといったネット系プラットフォームを積極的に利用していこうと決心しまして,noteではこれが初めての記事になります。お見知り置きくださいまし。 ついでにYoutubeのチャンネル貼っときます。 ある数学科講師の日常(こっちは気楽に上げてるサブチャンネル) How to 大学受験数学(こっちがメインだけどまだ動画ゼロ…orz) 今後の予備校業界 さっそくですが,コロナ禍

          ある数学科講師のつぶやき ーごあいさつに代えてー