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お寺回りが楽しくなりそうな仏教の神々の基本の「キ」・初心者(私)のための覚書

今回のNoteは、仏教界の神々の4階級についてです。
きっかけはたまたま見たYoutubeなんですが、さらに調べてみたら、面白かったので、忘れないうちに残したいと思います。
仏教の神々に無知な私の覚書です。

ついでに興味がある人がいたら嬉しいです。

仏教界の神々ランキング

仏教界の神々ランキングは上位から4つの階級があります。
1.如来(にょらい)  悟りを開いたもの
2.菩薩(ぼさつ)   悟りを開く一歩手前(修行中)
3.明王(みょうおう) 大日如来の化身 仏教を守り、人々を仏教に導く
4.天部 (てんぶ)  インド由来の神様が仏教に取り込まれた

1.仏教界の最高位! 如来(にょらい)

悟りを完全に開いた者。如来の外見上の特徴は、
髪型がパンチパーマ風で服装は質素(大日如来は例外)

◆釈迦如来(しゃか)

仏教の開祖、悟りを開いたお釈迦様(ゴータマ・シッダールタ)。
本尊となる宗派は「臨済宗・曹洞宗 etc」

◆阿弥陀如来(あみだ)

極楽浄土に導いてくれる。
釈迦如来と似ているが、手の形(印)で輪(OKサイン)を作っている。
本尊となる宗派は「浄土宗・浄土真宗・天台宗 etc」

◆薬師如来(やくし)

現世の苦しみを救済。病気や災害やからも守る。
手に薬壺を持っている。(全部とは限らない)

さまざまは宗派で本尊になってるが、国分寺はほとんどが薬師如来を本尊としている。
  ※国分寺は奈良時代に聖武天皇によって国家鎮護のために各地方に建立された寺。奈良時代が混乱と病気の時代であったことを考えると、聖武天皇の悲願を感じます。

◆大日如来(だいにち)

密教の本尊他の如来とは違いアクセサリーや冠を付けている。
現世で人々を仏教に導くために明王となって現れたりもする。
本尊となる宗派は「真言宗 etc」

皆さんの実家の宗派やお寺のご本尊様はどうだったでしょうか?
うちの実家は臨済宗なので釈迦如来だな、って今頃になってわかりました。

さてここで問題です。
では下の仏像は上の3つの如来のうち、どの如来でしょう?

答えはここをクリック!京都の〇〇如来です。

2.仏教界のナンバー2!菩薩(ぼさつ) 

悟り手前の実は修行中。
自分自身も悟りを求めながら、他の人の悟りの手助けをする。

釈迦の王子時代がモデルなので姿は古代インドの王族風。
現世の虚飾や欲をまだ捨てていないので、髪を結い、装身具を付けた華やかな姿が一般的。

◆弥勒菩薩(みろくぼさつ)

半跏(はんか):片足だけ反対の足のももに乗せる座り方をしている
慈悲の表情で人々を助けようとする

◆文殊菩薩(もんじゅぼさつ)

獅子に乗っている。秀でた智慧を持つ。
無限の光で人々を助け、極楽浄土を叶える

◆普賢菩薩(ふげんぼさつ)
白い像に乗っている

病気や災難から救う。万病を治す薬壺を持っている

◆虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)
化身の5つの小さな仏がついている冠を被っている 
密教発の菩薩

◆地蔵菩薩(じぞうぞうぼさつ)
すべての人を救う。この世にいるため見た目は地上の僧侶風。
宝珠で願いを叶え、錫杖を持って音を立てて歩きながら悪を払う

  ❔ここで問題です。
では次の菩薩は何菩薩でしょう?

答えは奈良の○○菩薩。 答えは下線をクリック。
しっかり獅子に乗ってますね。
それにしてもこの獅子の表情、なんなんでしょう。

3.「明王」は憤怒の姿で正しい道へ導く

位階では3番手の明王は仏教の教えを拒む者たちを正しい道へ導く役割を持つと言われます。
そしてその導き方は穏やかな如来や菩薩とは違い憤怒で導きます。なので顔つきはもちろん、怖そうです。
その中でも例外は孔雀明王。孔雀に乗る穏やかな表情の女性の明王です。

◆不動明王(ふどうみょうおう)

明王の中のリーダー的存在。
右手には煩悩を断ち切る宝剣、左手には羂索(けんじゃく)という縄を持ち、これを使って迷い人を導き、心を清める。

◆愛染明王(あいぜんみょうおう)

人々の愛情にまつわる問題を解決し、仏道へ導く力がある。
恋愛や縁結びにご利益アリ。
6本の腕、額に第三の目があり、弓矢を持つ。

◆孔雀明王(くじゃくみょうおう)

人々の持つ毒や苦悩を取り除く力を持つ。
穏やかな表情で孔雀に乗る、4本腕の女性明王です。


ではここで問題です。
❔下の画像はどの明王でしょう?

こちらは山口県の柳井市にある〇〇明王です。答えは下線をクリック。

4.階位4位はお馴染みの天部

天は仏教の天界に存在し、仏教の守り神として知られています。
では地上とは関係ないかというとそうではありません。私たちの日常生活の困りごとや願いをケース毎に得意分野の天に祈りると天は助けてくれる、と考えられていて、今までの上位階位の者よりもずっと身近で御利益が感じらる存在です。

もともとインドの神様たち(ヒンズー教、バラモン教)がお釈迦さまの教えを聞いて仏教の神になった、というから驚きです! マジで!
って思わずツッコミたくなりますよね。
柔軟と言うか、大らかですね。

天には天部のいろいろなグループがあります。
例えば

◆四天王  

帝釈天の下で仏教界の東西南北を守護


 - 多聞天/毘沙門天(北):北方を守る。
         (財運上昇、商売繁盛)
 – 持国天(じこくてん):東方を守る。
 – 増長天(ぞうちょうてん):南方を守る。
 – 広目天(こうもくてん):西方を守る。

 寺院ではそれぞれの方向で配置されています。

◆具体的な天の神様だと

  • 弁財天    お金の運や芸術の技術力アップ

  • 毘沙門天 勝負事や商売がうまくいく

  • 帝釈天  諸願成就や縁結び、厄除け、国家安泰

  • 吉祥天  財運・金運上昇、五穀豊穣、商売繁盛

  • 閻魔天  長寿、災害除け

  • 金剛力士 仁王 仏教の守り神 お寺の門にいる

どうですか?天の神様は世俗に理解があり、身近に感じませんか?

こうした仏教界の4ランクについては、Noterさんで書籍も出版しているイラストレーターの「ほんのひととき」さんの記事がオリジナルイラスト入りでわかりやすいのでおススメです。


お寺には誰がいたんだろう?誰に拝んでたんだろう?

お寺で講堂で拝んだり、庭を見てボーっとするのは私は好きですが、行ったお寺にどんな立場や役割のどんな神様や仏像があったのかは、複雑そうでなので気にしてませんでした。

でもこうやって単純化して系統立て見ると少しはわかりやすいです。
仏教界のランクや種類、神様たちの性格・ご利益を大雑把でも知っているだけでもお寺巡りがもっと楽しめる気がしませんか?

ただ、お寺の誰もいない講堂や博物館で一対一で仏像と向き合うのはたとえ菩薩でもやっぱり怖いし、まして明王は絶対無理です。

さてここで最後の問題です。
鎌倉の大仏は一体何如来でしょう?

画像はTabijine のあやみさんの記事からお借りしています

ヒントは下線をクリック。
手の印相に注目するとわかります。


皆さんのお寺回りの参考にもなれば嬉しいです。

他にも参考にさせてもらったお役立ちサイトのリンクを挙げておくので興味がある方は見に行ってくださいね。   合掌




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