暑さも、緊張も、声援も、疲労も、何も感じない数分間。

それを「凪」と呼んだ人がいた。

凪の世界を想うと、体の奥で響く音がある。
それがタータンを弾く足音だと言うことはもうずっと前から気が付いている。

たぶん私は、青を待ち侘びている。

昔も今も、このトラックの外からずっと。
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