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56 実家じまいまであと1か月-1

4月の買い取り業者の選択ミスと陶芸窯の処分が思いのほか実家じまいの進捗の妨げとなった。
事前準備が甘すぎたのである。
東京にいるうちに大型家具の確実な処分方法やら、陶芸窯を処分してくれる業者を手配するなど色々な準備をしておく必要があった。
本来は4月で片づけは全て終え、売りに出す予定であった。
空き家はどんどん痛むし、暖かくなれば雑草も伸びる、放置した家は査定も下がり固定資産税も払いっぱなしとなる。
父は私に一任すると言った。
ただし母はまたこの家に戻ってくると確信しているので、家の売却の事は一切話していない。
もう何をどうやっても白紙には戻すことができない。
またそんな寝ぼけたことを言うのであれば、今後一切家と両親に関する事から手を引こうと思っていた。
そのくらい私も夫も実家じまいに真剣に取り組んでいた。
本当の本当に今回で家の片付けは全て終わらせる。
不動産業者にもその旨を伝え、一日でも早く売りに出してほしいとお願いした。
なぜなら2月に父がコロナにかかり、認知機能が著しく低下し訳の分からない電話を私だけでなく親戚中にかけていたのだ。
幸いにもこれは一時的な物だったようで、日が経つにつれ元に戻った。
しかしまたいつ何時おかしくなるかわからないのだ。
悠長に構えている時間はない。

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