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神社にあるあの赤い門は何なのか?〜知ってるようで知らない鳥居の秘密〜

みなさん、突然ですが神社の入り口にあるあの赤い門、なにか知ってますか?「もちろん分かってる。鳥居に決まっとるだろ」とお思いでしょう。でも鳥居って何ですか?って聞かれると、とたんと分からなくなってしまいます。今回はそんな、「鳥居」について紹介していこうと思います。

で鳥居って何

結論から申し上げるなら、鳥居とはズバリ「結界の出入り口」です。
結界とは神域(神様がいる空間)と、現世(ノーマル空間)を分けるバリアのようなものです。

神社は基本はこのバリアによって何層かに隔てられています。一層だけでは不安ですからね。下のイラストのようにバリアが重ねられていて、その出入り口の部分が鳥居なんですね。

バリア

ちなみに伏見稲荷大社の千本鳥居のように、鳥居がたくさん並べられている神社がありますよね。では千本鳥居が千重に重なった最強の結界なのかというとそれは違います。

伏見稲荷大社やその他の稲荷神社などにある鳥居は実は奉納品です。色々な人が奉納している内にあんな数になってしまったんですね。この風習は江戸時代くらいから始まっていて、願いがかなった時や願い事をする時に奉納されています。

なので伏見稲荷大社の鳥居には奉納された日付と名前が入っています。21万円から奉納できるらしいので皆さん奉納されてはいかがですか。

なんで[鳥]居なの

そういえば鳥居って鳥という字が入りますが何故なんでしょうね。実は確かな由来は分かってないんですね。でもいくつか説があるみたいなので紹介してみます。

まず一つが古事記に由来するというもの。古事記にて、天岩戸に引きこもった天照大神を、常世長鳴鳥(鶏)を鳴かせ、天鈿女命に舞わせて、ちらっと天照大神が岩をどけて覗いた所を引っ張り出すのですが、その時に常世長鳴鳥を止まらせていた宿り木が鳥居の起源となった説です。

そして二つ目が、「鴨居」のように古代から建築用語として使われていた「鳥居」が、いつの間にか神社の出入り口を指すようになっていたという説です。

そのほかにも、インドの寺院のトーラナ(塔門)に由来するという説や、アカ族のロコーン(村の門)に由来するという説。はたまたユダヤ教に由来する説など様々です。

なんで赤色なの

神社の鳥居がなぜ赤色(朱色)なのか。朱色は古来より災厄を防ぐ色として重宝されていました。朱色の染料は縄文時代から使われていた歴史の深いものです。

そして神社の鳥居に使われる朱色は、鉛丹や、辰砂などを原料とする本朱で塗られています。鉛丹には水銀や鉛が、本朱には硫黄や水銀が含まれていて、とても強い防腐効果を持っていて木を保護する事ができます。

ですが神社の鳥居がすべて朱色で塗られてる訳ではありません。例えば伊勢神宮の鳥居はヒノキをむきだしで使用していますし、野宮神社などは樹皮がついたままの鳥居を使用しています。このタイプの鳥居を「木鳥居」といいとても古代の様式を残した最も古いタイプの鳥居になります。

その他にも石でできた「石鳥居」や出雲大社などに見られる銅で表面を覆った「銅鳥居」などがあります。最近ではコンクリート製の鳥居も多く、特に材料に規定があるわけではありません。

佐賀県にある陶山神社には磁器製の鳥居があります。これは神社が「焼き物の神様」として有名だったり、有田焼生みの親である李参平を祀っている事などに由来します。また京都の飛行神社にはステンレスで作られた鳥居もあります。これは神社が航空殉難者の霊や航空業功績者を祀っているため、航空機の素材であるジュラルミンをイメージしてステンレス製の鳥居を設けたようです。(ステンレスの方がさびや腐食に強かった)

飛行神社_鳥居

鳥居の種類

鳥居は大きく分けて神明鳥居明神鳥居の2種類に分ける事ができます。明神鳥居は、笠木が反り返っており柱が内側を向いて転びが付けられているのが特徴です。対して神明鳥居は直線的で、笠木が直線になっているのが特徴です。

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明神鳥居の中でも、両部鳥居と呼ばれる主柱を四本の柱で支える、厳島神社や気比神社などに見られるタイプや、宇佐神社のように額束が無いものもあります。また日吉大社などには烏頭(からすがしら)と呼ばれるパーツの増えた山王鳥居などもあります。
明神鳥居には、最もスタンダードな伊勢鳥居(神明鳥居)の他にも、貫が柱を貫通するものや、笠木の反りがないだけで後は明神鳥居と同じ形の物など様々なバリエーションがあります。また木嶋坐天照御魂神社などで見られる、三柱鳥居といって柱が三本ついている物なども存在しています。

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終わりに

普段、神社に行って当たり前のように出入りしていた鳥居ですが、調べてみると知らなかった事が多いですね。こんど神社に行かれた際には、どんな鳥居なのか気をかけて見てみたら面白いかもしれませんね。

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