ザバスのホエイプロテインのプロモーション施策を京大生10人で本気で考えてみた。
施策概要
今回提案する施策は「さあ、ここから人生が始まる SAVAS65」です。
今回の施策を通じて、「プロテインは自分に関係ない!」と思っている高齢者に対してプロテインは日頃の体の不調を改善し、運動効果を実感するための有効な手段であること、また、今後もアクティブに過ごしていくために最適の商品である!という新たな意識改革/新市場開拓を実現したいと思っています。
ターゲット
ターゲットは65歳以上の高齢者で、運動習慣があって食が細いという特徴を持っていると想定しています。
選定理由・整合性・パイの大きさ
プロテインとの整合性がある点とパイが十分大きいという2点の理由から、ターゲットを選定しました。1点目にプロテインの提供価値と、高齢者のニーズがマッチしているにも関わらず、うまく浸透していない点にチャンスがあると考えます。プロテインの強みとして、筋肉維持・増大効果があることと、軽い食事の代わりになるという手軽さがあります。健康意識があり日頃から運動習慣がある層に対して、運動効果を実感したいというニーズや、食が細くなっており食事の代わりになるものを探したいというニーズに当てはまることから、今回のPR施策が上手く刺されば、浸透していくと考えます。
2点目に十分なパイが確保できる点です。下記の60代へのアンケートより、男女ともに約9割が健康に気を使っており、約4割が健康のための運動習慣があるという点から、パイの大きさは十分であると考えています。
あなたは、普段から健康に気を使っていますか。n=1000
あなたは普段、どのくらいの頻度で運動をしていますか。n=1000
ペルソナ
具体的なターゲット(Aさん)のペルソナを考えてみましょう。
Aさんは60代女性、ウォーキングや朝ドラを趣味としています。旅行が大好きで、アウトドアなところからも健康意識は割と高めと考えられます。休日はお料理教室に通っています。
そんなAさんですが、こんなことを思っています。ターゲットが感じていることをペイン(〇〇が嫌だなという悩み)とゲイン(〇〇だったらいいなという利点)に分けるとこのようになります。
ペイン:あまり運動効果が実感できていない
ゲイン:これからもアクティブに過ごしたい!
先週の議論から、今まで買っていなかった理由はプロテインを飲むことが自分事化されていないことだと考えることができます。その中で上述したペイン・ゲインに訴求することでプロテインに興味を持ってもらいたいと思っています。
それでは、具体案を見ていきましょう!
4P
Product
プロモーションとして取り上げる商品はすっきりとして飲みやすく、高齢者の味覚とも適性が高いと思われるザバスホエイプロテイン100 ヨーグルト風味です。
Price
値段は据え置きのままで行います。
Place
スーパー・ドラッグストア(食品コーナーor日用品コーナー)といった既存のチャネルに加え、今回の施策では通販も考えています。
Promotion
大枠は以下の通りです。具体的な内容は後述します。
1.オフラインで検証
2.ターゲットに適した広告
3.定期購入で囲い込み
オフラインコミュニケーションの概要
プロテインが高齢者の健康に与える影響について、ザバスが経営するジム(全国7か所)で実感している効果について定性的なデータを集めるとともに、コマーシャルで流す映像素材を撮影します。
プロテインが飲んですぐに効果が出る類の商材でないことを踏まえ、既に引用している人からデータを集める方が有効であると判断しました。
ターゲットに適した広告
広告媒体は、通販・ロングCM・折込チラシを考えています。では、具体的な内容を説明していきます。起用芸能人は吉永小百合さんです(高齢者人気NO.1)。CMは3つのシーンに分かれています。
シーン①=当事者意識を持たせる内容
・「階段上るのがしんどい...」という具体的なシーン提供をし、CMを見た際に「これ、私のことだ!」と思わせます。
・なんとなくの運動習慣に対して「運動だけじゃ不十分、プロテイン飲まなきゃ意味ないよ!」を伝え、悩みに気づかせます。
シーン②=オフラインでの検証結果利用
・プロテインの提供価値が自分のニーズを満たすものであり、自分に必要であることを定量・定性データから納得してもらいます。
シーン③=ラストメッセージ
・「さあ、ここから人生が始まる。」というメッセージのもと、楽しい生活をプロテインで実現しよう!という希望を持たせる。
次に、本当にターゲットに刺さるのか?という疑問を検証するために、①そもそも施策が刺さるニーズを持つ人は誰か②青汁などの競合商品との違いをどうするか の2点を考えます。
広告の妥当性
このプロモーションは妥当であるのか
65歳以上の高齢者は約4割が運動を行っているため、ターゲットのパイも大きく、インパクトも大きいと考えられます。現在、健康食品を一切取っていない人にはタンパク質不足になることのデメリットを伝えることで、競合との差別化ができ、プロテインの購入につなげます。現在、青汁を飲んでいる人にはプロテインの強みである「タンパク質を手軽に補給できる」というメッセージを強く伝えます。青汁では摂取できない栄養素をプロテインでは摂取できるため、青汁との併用を勧めていく方針です。
ではターゲットの人々は本当にプロテインにお金を払ってくれるのでしょうか。以下の2つのデータをご覧ください。
これらは「1か月間に健康のために使っている金額」と「健康のために1か月間にかけられる最大金額」についてのアンケートです。現在は青汁やサプリメント以外に効果的な商品があるかどうかわからず、値段を抑えて購入していると考えられます。プロテインに対してお金を払う価値があると思ってもらえれば購入してもらえると考えられます。
定期購入で囲い込みをするフロー
初回購入を達成したのち、”サブスクリプション”を通じて、購買形態での囲い込みを行います。例えば、文言として「断然お得!毎月お届けコース」などが考えられるでしょう。流れは以下の通りです。
1.ロングCM・折込チラシを通じた、初回購入の促進
2.定期購入に向けた金銭的インセンティブ(「続けての購入で〇%OFF!」)を提示
最後に、今後、他企業が商品を同様に高齢者に向けて展開すると想定した際の、優位性についてお話をします。高齢者の特性として、比較的スイッチングコストが高いということが挙げられます。定期購入という仕組みで高齢者を囲い込むことにより、先行優位性が働きやすいターゲットと捉えることもできるでしょう。
まとめ
これらの観点より、プロテインをまだまだ若くいたい高齢者、特に、運動をしている高齢者に向けて訴求します。上述のようなプロモーション施策を通じて、プロテインを自分が摂取するものとして捉え、販売形態によって囲い込むのが良いではないでしょうか。
以上、明治SAVASのプロモーション施策でした!
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