みみみ

社会人。Twitterで書ききれない映画や本の感想を書いたり、いずれはZINEにする予定のエッセイを書いたりします。

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  • 限界福祉労働者のエッセイ

    福祉労働者として働いたり仕事休んだり辞めたりするすったもんだの労働者日記。

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【限界福祉労働者のエッセイ①】表向きシスジェンダーの私が「当事者」であることを考える

2023年7月13日(木) 空咳が止まらない。 熱が出るわけでもなく、喉に強烈な痛みがあるわけでもなく、何の病気でもないのに空咳が出るのはおそらくストレスのせい(だと思う)。 先週から、私は仕事を休んでいる。土曜の出勤日、準備まで済ませたのに玄関で涙が止まらず、無断欠勤したためだ。欠勤の連絡が、始業時間までにできなかった私は、もう色々と限界になったので風邪薬とビールを混ぜこぜに飲み干した。そしてハイなテンションで、たまたまLINEを送ってきた友達にそのまま電話をかけていた―

    • 【エッセイ】女はそんなに神聖か?ーフェミニストなのにフェミニストと気が合わないことについて

      ※このエッセイはフェミニストでありながら、なぜか周囲のフェミニストとあまり気が合わない人間が書いています。 この世はすでにジェンダー平等だとか、フェミニズムは終わったとか、そういうとち狂ったことを書くつもりはないのでご了承を。 あと私がこんな文章を書いたからって、男の生きづらさにしか興味なくてその他マイノリティはどうでもいいとか思ってる人に利用されるのは勘弁なのでGOバックで。 2024年7月26日(金) もはや私がフェミニストとして、どこかに欠陥でもあるのだろうか? こ

      • 【元限界福祉労働者のエッセイ①】フェミニスト、結果ブス

        ※福祉の仕事を辞めたので「元」が付きました。 ※最初に断っておくと、「フェミニストってブスだよね」とかいうアホみたいな話は、ここでは全くしません。フェミニストをうがった見方でしか捉えない人には、「そういう人向け」の文章があると思うのでブラウザバック推奨です。 2023年8月17日(木) K-POPアイドル・MAMAMOOの「HIP」という曲が、ものすごく好きだ。 普段の私は音楽を聴くとき、流しっぱなしにすることが多いのだが、「HIP」を聴くときだけは必ずMVをセットで眺

        • 【限界福祉労働者のエッセイ③】レペゼンDVサバイバーより職場の皆様へ

          2023年7月15日(土) 突然タイトルとは全く関係ない話をするが、ZINEを作りたいという欲望がある。 文字を書くという行為に並々ならぬ想いがあった私は、昔から「自分で自分の本を作る」ことに憧れを抱いていた。それも装丁にめちゃめちゃこだわったものを作りたかった。 高校生の頃、思いがけずこの世には「同人誌」なるものが存在し、アマチュアでも本を作って売り買いができる「コミケ」というイベントがあることを初めて知った。腐女子ならば誰でも通る道である。 1度目の大学に入ってから、

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        【限界福祉労働者のエッセイ①】表向きシスジェンダーの私が「当事者」であることを考える

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          【限界福祉労働者のエッセイ②】とりあえず本を処方してください

          2023年7月14日(金) 働き始めてから、自分には「支援事業の最前線」で戦うのが圧倒的に向いていないことに気が付いた。 支援事業、というのは療育のことであり、最前線とはまさしく療育を直接子どもたちに提供する人たちのことを指す。保育士とか、支援員とか、その辺の人たちのこと。 もちろん療育じゃなくて教育のことでもいい。その場合、最前線とは教師になる。 元々は教員になる予定だった。 だが「公立学校の教員はさすがにできねぇなぁ」と実習先のマッチョ先生を見ていて、じわじわと諦め

          【限界福祉労働者のエッセイ②】とりあえず本を処方してください

          【みみみの読書記録①】山下紘加『あくてえ』がフェミニスト的にめっちゃ面白かったという話。

          ※タイトルの「フェミニスト」とはすなわち私(みみみ)のことです。巨大主語ですみません(笑)。 受賞者発表からかなり時間は経ってしまったが、ようやく以前から気になっていた第167回芥川賞候補作・山下紘加『あくてえ』を読んだ。 今年の芥川賞は候補者全員女性ということで、普段は本屋大賞も直木賞も追いかけない私もちょっとだけ気にしていた。半分は「全員女性?素晴らしい」という気持ち、そしてもう半分は「女性活躍を商業主義に利用されていなければいいけど」という気持ちだった。 女性がジェン

          【みみみの読書記録①】山下紘加『あくてえ』がフェミニスト的にめっちゃ面白かったという話。

          【2022年参院選】リベラル大学生がわりと真面目に選挙活動やってみた。

          参院選が終わりましたね、みんな絶望してる? 私は絶望寄りの落ち込みぐらいだけど、色んな人と話したからそこそこ元気です。つら。 また本文に入る前に。 安倍元首相が銃撃によりお亡くなりになった件で、心から哀悼の意を表します。 政治思想はハッキリ言って全然違ったし、これまでずいぶん批判もしてきました。でも、というよりだからこそ、彼が亡くなったと聞いてちょっと泣きました。周りのリベラル側にいる友達も、「なんだかご飯を食べられない」と言っていました。 私たちは、人を武力で制することに

          【2022年参院選】リベラル大学生がわりと真面目に選挙活動やってみた。

          7/2(土)「檻の中のライオンinわかやま」感想レポ

          「『おりライ』の楾(はんどう)先生を和歌山に呼びました。ぜひ大学生にも宣伝してください!」 知り合いから連絡を受けたのは、二か月前のことだった。 私と「檻の中のライオン」との出会いは、2019年の冬だった。 そのころの私は社会問題について学び始めたばかりで、右も左もよく分からないまま、先輩に勧められて「おりライ」の講演会を見に行った。 そこで怒涛の勢いで憲法を解説する、楾先生のマシンガントークに圧倒された。それが出会いだった。 『檻の中のライオン』とは、権力者をライオン

          7/2(土)「檻の中のライオンinわかやま」感想レポ

          【みみみの映画記録①】教育施設としての図書館「ニューヨーク公共図書館―エクス・リブリス」

          音楽なし。ナレーションなし。テロップすら、なし。 出だしはいきなり「無神論者」と「寄付」の話で、一瞬何かの予告編でも流れているのかと勘違いさせられる。作り手からは何の説明もなく、この映画は始まる。そしてそのまま約3時間半、「説明なんかない方が良いんだ」と言わんばかりに映画は続き、終わっていく。 フレデリック・ワイズマン監督「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」は、そんな超硬派なドキュメンタリー映画である。 この映画を教えてくれたのはゼミの先生だった。 大学で教育学を

          【みみみの映画記録①】教育施設としての図書館「ニューヨーク公共図書館―エクス・リブリス」