目標を絶対に達成することを前提に行動する #114 現状維持バイアス
現代は、VUCA時代と称される通り、物事の不確実性が高く、将来の予測が困難な環境にあります。
この様な環境において、成長するためであったり、目標を達成する上で欠かせないものがメンタルやマインドです。
メンタルとは、心や精神そのものではなく、そこに関連する心理状態ですので、その時々の行動で、好不調があって当たり前です。
なかなか目標を達成できなかったり、なかなか上手く行かないとメンタルはネガティブな状態となります。
そうなると、どんな行動も良い結果を得られないような気持ちになります。
対して、目標が達成できたり、順調に物事が進むとメンタルはポジティブな状態となります。
結果、どんな行動も良い結果が得られるような気持ちとなります。
人間には「現状を現状のまま維持したいと思う無意識の欲求(現状維持バイアス)」があるのだといわれます。
結果的に、過去の体験に縛られ、環境変化を受け入れることなく、「どーせ無理」、「今までのやり方を変えたくない」、「とにかく現状のままがいい」と高い目標などに取り組むことに抵抗感を持ってしまいます。
しかし、それでは茹でガエルになってしまいます。
茹でガエルとは、「カエルをいきなり熱湯に入れると慌てて飛び出して逃げるが、水から入れてじわじわと温度を上げていくと温度変化に気づかずに茹で上がって死んでしまう。」ことを意味する教訓です。
つまり、いつまでも現状維持バイアスを張っていると、自分自身のメンタルがネガティブ状態に堕ちていることさえ気づかないということです。
翻せば、この現状維持バイアスを外すことが出来れば、メンタルをポジティンブ状態に転換できるということにもなるはずです。
人の意識には、ニューロ・ロジカルレベルと呼ばれる階層があると言われています。
この中では、信念・価値観の部分がマインドにあたるかと思います。
その意味でも、マインドを変えるには、信念・価値観の下層にある環境、行動、能力を変えて行くことが大切となって来ます。
マインドが変わることをマインドセットといます。
そのマインドセットには、大きく2つあります。
まず、環境に対応するために、課題解決に向けた方策を導き出そうとするポジティブな成長マインドセットです。
対して、もう一方が現状維持バイアスから形成されてしまうともいえるネガティブな硬直マインドセットです。
硬直マインドセットに陥ると、行動する以前から、目標を達成することを諦めたり、妥協してしまいます。
その様なマインドから成長マインドセットするには、達成することを前提とした行動が大切です。
もちろん、予想外の環境変化もありますので、すべきことを尽くしても達成しないこともあります。
しかし、それでも、挫けることなく、PDCAサイクルを回しながら、行動し続けることです。
行動によって、能力も高まり、それまで対処し切れなかったことも、意外に対応できるようになるものです。
これを繰り返すことで、成長マインドセットが習慣化して構築することものと考えます。
今から前向きに取り組んでみたいところです。