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消費者の認知・感情・行動のプロセス #158 AIDMA

セールスが商品やサービスを販売する行為であれば、マーケティングは、売れる仕組みを創ることです。
セールスにしても、マーケティングにしても、消費者が、どのような購買決定プロセスを進むのかを把握することは重要となります。

それを可視化させた代表がAIDMAモデルです。AIDMA(アイドマ)モデルとは、Attention(注意)、Interest(興味・関心)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、 Action(行動)の頭文字を取ったものです。

また、これらを認知段階、感情段階、行動段階と大きく3つに分類します。

■認知段階
そもそも消費者は、その商品やサービスを知らない限り、購入することはありません。
そのため如何にして消費者に、そのAttention(注意)を引くかが、この認知段階となります。
テレビ等のメディアコマーシャルを使って連呼するのも一例ですし、有名人にユーザーになってもらって話題性を高めるのも一例です。

■感情段階
万人受けする商品やサービスであればともかく、実際は、人は感情を持っていますので、商品やサービスの存在を知ったからと言って必ず購入するとは限りません。
「好きか・嫌いか」、「必要か・不要か」、「高いか・安いか」、「大きいか・小さいか」、「重いか・軽いか」など、様々な切り口の判定基準がありますが、どの基準も個人差が出てきます。
それだけに、ターゲットとすべき顧客にInterest(興味・関心)を持っていただき、そのDesire(欲求)を高められれば、Memory(記憶)していただくことが可能となります。
そして、その記憶が一時的なものではなく、如何に忘れられないように留めていただくかが重要となります。
この記憶の定着がブランディングでは非常に大切になってきます。

■行動段階
Action(行動)とは、言わずと知れた購入する、あるいは使用する行為です。

このように、購買決定プロセスをいくつかに分解して、顧客がどの段階にあるかを見極めることで、顧客の状態に応じたマーケティング戦略を執ることが可能となります。

そもそも、このAIDMAモデルですが、1920年代に提唱させたものです。
しかしながら、現代のビジネス環境は、当時から比べると大きく変化しています。
実際、もう時代に合わない古い考えと指摘する声も少なくありません。

例えば、普及するネット通販などの電子用取引を背景とした代替モデルの代表が2024年に提唱されたAISASモデルです。

Attention、Interest、Actionは、AIDMAモデルと同様です。
しかし、DesireとMemoryが無くなり、 インターネットの普及に依り、Actionの前後にSearch(検索)とShare(情報共有)が加わえられています。

注意すべきは、AIDMAモデルにしても、AISASモデルにしても、絶対ではなく、ある意味、行動分析学の一環であり環境によってもたらせられる行動傾向を法則化したものであると捉えるべきです。

如何なる購買プロセスがあろうとも、最終的に、決定するのは個々の顧客です。
ネット通販などのデジタル技術の躍進は周知の事実であり、今後も普及して行くものと思います。

しかしながら、BtoCやBtoCなどの取引形態や商品やサービスによっては、まだまだ、人対人の関係性が非常に重要になってきます。
また、消費財に対して、耐久財を扱うビジネスモデルであると高額であったり、アスター補償体制も充実させなければならないビジネスモデルもあります。

故に、そのようなビジネスモデルでは、インターネットが普及している現状でも、顧客と接する密度、頻度、速度を上げて、顧客感度を高める必要性があります。
その意味でもセールスによるパーソナルアプローチ、つまり、人的営業が重要視されます。

しかし、セールスも労働力不足が問題視させています。
如何に顧客感度を低下させないように、AIDMAの各段階にSNSなどのデジタルアプローチを取り入れて行くことも大切になって来ています。

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