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【ego.4】陽キャへの第一歩

最近はよく、陰キャと陽キャについて考える。

なぜかというと、私は生粋の陰キャで、夫は生粋の陽キャだからだ。
俺ガイルの主人公と、葉山の関係性によく似ている。
ある意味全く相容れない存在だし、お互いに畑の違う人種ということも分かっている。
ただ、一緒にいる時間が長いお陰⚫︎⚫︎で、自分が如何に陽キャとかけ離れてるかを痛感させられるのだ。
何を隠そう、私は昔から、陽キャになりたい陰キャだったから。

そのために、今まで徹底的に陰キャと陽キャの違いについて追究してきた。
近頃、夫と話してついにその確信に迫れた気がするので、ここに残そうと思う。

生きてきた人生において、アウトプットの量がインプットの量を超えている人間が陽キャであり、
インプットの量がアウトプットの量を超えている人間が、陰キャである。

要は頭でっかちは陰キャである。
異論は認めるが、陽キャに成りきれず、一度は陽キャになったと錯覚し、それでも陰キャが拭えずにもがき苦しんだ私の長年の見解として、ほぼ結論に近いと確信している。

勘違いしないで欲しいのは、陽キャが脳を使ってないということではない。
彼らはアウトプットすることによって得た知見を、脳の記憶領域に大量に蓄えているのだ。
それは唯一無二の経験や知恵であり、膨大な知識をも超える情報量と、価値を備えている。

対する陰キャは、膨大な知識は頭にあるが、それは自分の知見でなく、誰かが残した遺産だ。
他人の知恵とノウハウであり、その全てを知ることで、全く同じ体験を自分がしたと思い込んでいる。
バンジージャンプを飛んだ人間の、頭につけたGoProの映像、ドローンで撮影された第三者視点の映像、そしてAmazonのレビューを見て、バンジージャンプを飛んだ気になる。
飲み会でバンジージャンプを飛んだ人がいたらよしきた、実際目が開けられない程怖いですよね、風の抵抗感じますよね、動画で見たんで知ってますよ〜と得意げに話に参加する。
自分は怖くて怖くて飛べないくせに。

そうです。私です。

ただ、この理論だと陰キャと陽キャの分かれ目は、人生においてかなり早い段階で訪れると思っている。
何故なら、インプットを重要視し始めた人間は、知れば知るほどアウトプットの必要性を感じなくなる傾向にあるからだ。
或いは、知識を蓄えすぎると、恐怖心や羞恥心が芽生えて、実行に移すのにどんどんハードルが高くなってしまうからだ。
知ってるなら、やらない、やる必要がない。恥ずかしいことはしたくない。失敗したくない。コストパフォーマンスが悪いし、効率も良くない。
業務効率化とか、DX化って今流行ってるし、そもそも全て実行に移すなんて、AIチャットが全て教えてくれる今の時代に即してない。
もしかして、時代に追いついてる私って、陽キャなのかな?と思ったりする。
・・・残念ながら違う。
何故なら陽キャは常に時代の先を歩んでいるからだ。

彼らは本当の意味で他人に興味がない。
時代に追いつくのは自分たちではなく、自分たちに時代が追いつくか追いつかないか、それだけの話なのだ。
ローランドの「世の中には2種類の人間しかいない。俺か、俺以外か。」という発言によく似ている。

かく言う私は時代にしがみつくので精一杯だ。
一度、夫とも話したことがある。
経緯は割愛するが、SNSや、集団の中での振る舞いについて、「疎外感を感じる」と相談したら、最終的に「俺が陽キャの振る舞いを教えてやる。誰かの取り巻きになるな。」と言われたことがある。
流行りに乗ることがまず第一歩じゃないの?
衝撃だった。

陰キャの話をしていたのに、いつの間にか主語が「陰キャ」でなく「私」になってしまっているあたり、陰キャの代名詞が自分自身を指してると感じてしまっていることがよくわかって頂けるだろう。

陰キャと陽キャの関係は、次元の概念にも良く似ている。
次元は、自分より低い次元に対しては観測できるが、自分より高い次元のものは観測できないという。
2次元は1次元を観測できるが、1次元は2次元を観測できない。
陰キャは知識だけ豊富な高次元にいる。陽キャはそれより低次元だが、陰キャだけが陽キャを観測しており、陽キャは陰キャを観測することは決してない。そして彼らの次元は、高次元の複雑さはない、非常にシンプルな世界なのだ。
まさに「次元が違う」というやつだ。

この記事を読んでいるあなたは、確実に陰キャだろう。陽キャは陰キャを認識することもなく、こんな記事に興味を示すこともない。
あなたがこの記事を読んで無駄なインプットをしてる時間でさえ、劇的なアウトプットの時間を割いてるのだから。

いや、別に陰キャが嫌いなのではない。
私だって好きで知識人になったし、社会からは有識者とも呼ばれたりするのだ。
いつだってリスクヘッジを怠らず、スマートに物事を進めることができる。
陰キャだって良いところは沢山ある。

ただ、何故私は陽キャになれないのか?それがずっと疑問だった。

見た目だけ陽キャになるのは簡単だ。肝心なのは陽キャが持っているマインドを得ること。
まさにキングダムハーツ並みの、王様の持つ美しい大きなハートを得たかった。

そして今、やっとその解が見え始めたのだ。
髪を染めるとか、お笑いを勉強するとか、恋愛リアリティショーを見るとか、そんなインプットをしても意味はない。
アウトプットの量を兎に角増やすこと。それが陽キャへの第一歩だ。

そう、だから今私はこうして、この文章をアウトプットしている。
・・・陰キャと陽キャの違いについて熱く語る陰キャの戯言をアウトプットをして、陽キャになれる気は毛頭してないが。
でも、多分陽キャはそんなこと考えないから。
とりあえず書けばいいんだから。

これは、私が真の陽キャになるまでの物語。
あと何年かかるんだろう。

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