農ガール、農ライフ
人間は常に生きているだけで苦しくなる生き物である。大人になるとほぼ全員、人間関係やこの先の進路を考えるものである。中にはこの世に絶望をして、自殺もしたりする。
主人公も彼氏と別れ、派遣で勤務していた会社もリストラされ、生きることに絶望をしていた。
人生は何があるのかわからない。主人公はたまたまテレビで放送されていた農業に興味を持ち、農業学校に行き農家を目指した。
本作は「ただただ諦めなければ夢は叶う」という話ではない。現実と同じように目標までに行きつく過程のなかで理不尽や騙し、腐りきった人間や行政など、現実と遜色ない鬱になりそうな展開で物語は進んでいく。
それでも心を折りかけながら目標に向かう主人公。私はその主人公を見習いたい。私は行政や知人に理不尽な扱いを受けている。おかげで性格が腐ってしまい、今は私は死体と同然である。
何かをはねのけようとする力も残っていない。読者もそうだと思うが、心を失うと何もできなくなる。しかし、主人公は最後まで自分を信じ行動してきた。そういう姿は私は学ばないといけないと思う。
読みやすいので最後まで一気に読める。読書を始めるにはおすすめの一作。
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