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和道からあなたへ

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ポエムやエッセイでもなく詩でもありません。そんな技術もありません。 ただ、思ったことをつらつらと。 ふと感情がうごいたときにつらつらと。 短い文にまとめています。 ただの言葉…
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2020年12月の記事一覧

1日遅れのサンタクロース

1日遅れのサンタクロース

ワシはサンタクロース

みんなから好かれてると思うじゃろ?

ワシが担当する地域では

ワシは嫌われ者じゃ

25日の夜にプレゼントを配らないからな

何故日にちを守らないかって?

そんなことを知ってどうする?

まぁ知りたいなら教えてやろう

簡単なことじゃ

子供は純粋で素直じゃろ

しかし人間界はそれだけでは生きてはいけん

予定通りに全てが進むことはまずないじゃろう

ましてや

人から

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おれっちが見るバラの景色 その1

おれっちが見るバラの景色 その1

おれっちとバラが友達になってから

しばらくが経つ

ある時

「君が見ている景色を見てみたい」

って言ったんだ

そうしたら

「トゲを避けて登ることができるならどうぞ」

って言われたんだ

だからおれっちは頑張った

大きいトゲを避けるのは簡単だった

だけど

小さくて見えないトゲは

お腹に刺さって痛いんだ

おれっちへ害が及ぶのは

どうやら簡単に見える存在じゃないらしい

目に見え

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バラのこころ

バラのこころ

最近

ワタシによく声をかけてくる方がいる

黒くて小さくて

はじめは無視していたわ

でも

何度も何度も

大きな声で話しかけてくるの

野蛮だわ

もう話しかけてほしくない

そう思ったの

話しかけるのは最後にしてもらいたくて

その方の質問に答えたわ

そうしたらその方が

まるで別の虫になったかのように

言葉にトゲがなくなったの

それからはお友達になったわ

名前はダンゴムシ

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ダンゴムシの友達のバラ

ダンゴムシの友達のバラ

「高貴なワタシに何の用?」

おれっちを上から見下ろしてるやつが

よく言っているセリフだ

おれっちはあのバラが大嫌いだ

トゲトゲしていて

お腹に当たると痛いんだ

だから

ある時おれっちは聞いたんだ

「お前は何でトゲトゲしているんだ?」って

そうしたら

バラは珍しくおれっちの質問に答えてくれた

「トゲを出していないと、ワタシの美しいお花が守れない」ってね

その時、思ったんだ

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