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言葉の収集

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少々収集癖がありまして 読書をする際、 お気に入りの一文、一説を書き留めている所存。
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#わたしの本棚

名前の知らない友だち

「…君は、」 名前を訊ねようとしたぼくをさえぎって、少年は笑みを浮かべた。 「野暮なことは…

約束守るなかれ

大体人間の身体は細胞が何年かですっかり新しく入れかわるのだそうで、 「あれからみんな細胞…

人間世界

私自身は、エルフの説が最も真実に近いと確信している。 エルフ主催の《5つの未解明の蕾学校》…

このほんをよむひとへ

ずがこうさくの じかんは、  じょうずに えをかいたり じょうずに ものを つくったり す…

通行料

夢も見ずに眠ったという訳ですか。 しかし夢は眠りの残りの浅い時にこそ 見るモノだとも言われ…

雑音ーノイズー

「ほんとうだ。ソォダ水のはじける音がする。  雑音ーノイズーの音なんかぢゃない。  宵里の云…

夢みる少年の昼と夜

太郎は缶の蓋を明けた。 その中には雑多な物が詰め込まれている。 太郎は一つ一つ大事そうに取り上げた。 父親の懐中時計の銀の鎖。古くなって少し錆びついている。 コレハ昔モット大キカッタノダ。 コレハ可哀想ナアンドロメダヲ縛ッテイタ鎖ダ。 ソレヲペルセウスガヘルメスカラ貰ッタ剣デ切ッタノダ。 桜貝。綺麗な透きとおるような薄い貝殻、九十九里浜で拾った。 コレモ最初ハモットズット大キカッタ。 コレハ波ノ泡カラ生マレタアプロディティガ、 ソノ足デ踏ンデイタ貝ダ。 ダカラ昔ハ地中海ニ

あとがき「機械について」

中世には、機械を動かす人は魔術師だった。 それがだんだんと、普通の人が機械を動かすように…

蓄音機

蓄音機が完成した暁に 望み得られることのうちで私が好ましいと思う一つのものは、 あらゆる「…

実験室の記憶

実験台の上にはいろいろは小道具大道具が 雑然と積み重なり、戸棚の中はもちろん その上までわ…

フェッセンデンの宇宙

「さっきもいったとおり、  これは古今の科学者がとりおこなった実験のなかでも、  最大のも…

金剛石のレンズ

この世界が かくまでさびしく 運命づけられているとは、何と奇妙な ことであろう。 私は少なく…

瞑想の機械

「エレベーターは猿から出たんですよ、あなた。  このホテルは処女林なのです。  これらの真…

言葉の収集癖

こんにちは ひよこ先生です。 興味を惹かれるタグを発見したので この記事を書いています。 #わたしの本棚  本棚は旦那との共有スペース。 旦那は最近ペーパーレスで電子書籍に移行気味ですが、 いつの間にか自分の知らない本が増えていると おっ!?とワクワクしたものです。 ちらっと電子書籍という言葉を出しましたが、 やはり紙媒体もまだまだ魅力的なコンテンツ 表紙カバーの手触りやデザイン ページを開いた時の紙の匂い 紙表面のヒヤッとした温度 ことさら古い本が好きなもので