"続けるということ"
「雑談大歓迎です。先生が見たものや聞いたことをこれからも沢山の子どもたちに伝えてあげてください😊」
大学時代、家庭教師先のお母さんに言われたこの言葉が「まなびづくり」のスタートラインだったかもしれない。
一番大事な人を送り出した初夏、土日も昼夜も問わず働くハメになった夏。
この先どうするかも、どうしたいかも決まらない大学4年の秋に抱えたものは抱えきれないほどの劣等感だった。デザインも「何かマンネリ」と飽くほどに自分は枯れていたと思う。ロクな解像度もない死を求め、樹海に逃げる最中、友人に勧められたのが「まなび場(旧:あしてらキャンプ)」だった。こう書けば随分ドラマチックだけど、実際の参加のアクセルは、理念に深く共感したとか/それこそ地域格差に課題を感じるみたいな大それたものでもなく、先の言葉と「このサイトはなんか綺麗だな」というプログラムとあまり関係のないものだったと思う。
あれから1年が経ち、早いもので訪れた現場は13になった。
初めてのまなび場を終え、帰宅間も無くインターンを志望し、今も色々な現場に足を運ばせてもらっている。
得てして自分は飛びついてその意味を知っていく。そして周囲との解像度の違いに大体焦る。でも、やるしかないからやってみる。だから、人生のターニングポイントは大体過ぎてから気づくんだけど、この時ほど見切り発車で良かったと思ったことは、きっとこの先の人生でも早々にないことだろう。
北海道の広さが少しわかった。
「K2」や「とんかつ」ただのぬいぐるみから欠かせない相棒になった。
「次までに〇〇を見てくる」と生徒との約束が増えた。「今から怪談やるよ〜〜」と深夜まで続く全力の悪ノリに死ぬほど笑って、生徒に伝えきれない臆病さや社会人としての経験不足に何度もほぞを噛んでいる。そんな忘れたくないコトばかりが増えていく。
初めて参加した冬から、一緒にまなび場をつくっていくところへ。
「楽しいだけ、じゃない」ってなんだろう。
「半歩先を想像する」言葉はまだまだ紡げない。
それでも、関わってくれたスタッフ/来てくれた生徒の明日がちょっと豊かになる、そんな「まなびの場」を紡いでいけるように頑張ります。