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【シリーズ2】なぜワーママや主婦は”起業・独立”に憧れるの?キラキラ起業家になったA先輩を覗き見して考えたこと

なぜワーママや専業主婦は起業やフリーランスに憧れるのかを考えるシリーズ②です。前回は、私がこのテーマに関心を持ったきっかけとなった、15年前に知り合ったA先輩についてお話ししました。

今回は、会社を退職したA先輩が起業し、どのようにビジネス形態を変え、成功を収めていったのか、その過程の途中までを紹介します。


何をするかは問題でない。
彼女たちは、A先輩になりたいのだ。



エステサロン運営から「輝き開業プロデューサー」への転身


前回お伝えしたとおり、A先輩はマンションの一室を借りて、自然をコンセプトにしたエステサロンを展開していました。素人がサロン経営をするなんて、絶対上手くいくはずない!と思ってしまいそうですが、A先輩は順調に店舗数を拡大させていきます。

成功した理由の一つは、A先輩が生み出すキャッチフレーズではないかと考えています。例えば「プリンセス気分でくつろぐサロン」「特別な私に会える空間」など。女性が思わず引き込まれるような言葉でPRし、20代から30代からの女性をがっつり取り込んでいたようでした。

エステサロンを実際に見たことはないですが、例えるならFrancfrancのような華やかな内装で、シャンデリア風の照明、ラメがかったカーテン…と、Facebookの写真でみるだけでも、素敵だなと思うエステサロンでした。

さて、順調にサロン経営をしていたA先輩でしたが、ある日突然こう宣言しました。

「自分でエステサロンを運営するのは終わりにします。これからはお店をもちたい女性を応援する、”輝き開業プロデューサー”になります!」

なんだか不思議な肩書


「経験0でも、夢のオーナーに!お客さまも自分も輝くサロンをつくる」というテーマで、開業や運営方法などの具体的な手法を伝えるというのです。


A先輩に憧れて夢を追う生徒たち


普通に考えたら、自分でサロン経営するなんて簡単な話ではないですよね。ましてやA先輩がターゲットにしているのは素人です。なのに、A先輩が輝き開業プロデューサーとして活動を始めると、着々と生徒が集まってきたのです。

驚きより、恐怖心が勝る私。みんな、サロン経営するなんて怖くないの?

私は、サロン経営を成功できたのはA先輩だからと思っています。というのも、A先輩は大学生のころには学業のかたわらベンチャーのインターンシップをこなしていたし、自分で小さなビジネスも立ち上げていました。かつ、その一部始終をネット上に発信していたのです(インスタもTwitterもない時代にです)。

つまり、大多数の学生がバイトやサークル活動に夢中になっている中、A先輩はビジネスの世界での成功を目指していたということ。だから、ターゲットに刺さる言葉を考えることもできるし、行動するスピードも速い。さらには、躊躇なく自分の日常生活をさらけ出せる独特の魅力で成功をしたと思っています。


A先輩は特別。普通の人は難しい。なのにA先輩が語ると、無謀に思える挑戦も「私にもできるかもしれない」と思わせる不思議な力を持っていました。


A先輩のブログの抜粋です(身バレしないよう、一部表現を変えています)

−−−−−−−−−
私はいま、会社員時代に夢にまで見た生活が実現できている。毎日がhappyでとにかく楽しい。
人生は一度きり。
私は、これからも「好きな場所」で「好きな人」に囲まれならら「好きなこと」で輝く。
もう窮屈な生き方はしない。自分らしい人生を生きる。
−−−−−−−−−

生徒は専業主婦が多く、まるで今までの不完全燃焼の時間を取り戻すかように、サロン開業のテクニックを一生懸命学び、頑張っているようでした。

外野から見ていた私は、きっと生徒たちはサロン経営をしたいのではない。A先輩になりたいのだと確信していました。だって見た目も発言もどんどんA先輩のようになっていくから…。


あれから約10年。生徒のサロンの多くはクローズしているようです。



さて、A先輩は輝き開業プロデューサーになってから、明らかに稼いでようで、生活ぶりがどんどんゴージャスになっていきました。「エステサロン視察」と称して海外に飛び回ったり、高級レストランで食事をしたり、スイートルームに泊まったりする姿がFacebookにどんどん投稿されていきました。

そのゴージャスなライフスタイルがまた、見る人の憧れを倍増させ、生徒が増えていったのです。


そして、A先輩は、輝き開業プロデューサーから、ネットワークビジネスに軸足をうつしていくことになるのです。(次回につづく

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